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新着 中編

「俺」様

薬肉煮つくね 21分前
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怪奇現象とはちょっと違うんだけど、オカルトめいた状況なのでここに書かせてほしい。 俺の実家は東北なんだけど、今は就職の関係で東京のアパートに一人暮らししてる。 そのアパートってのが正直ハズレ物件で、毎朝ひどい大声が聞こえるんだ。 外国語の、競りみたいに慌ただしい大人数の声。 実はこのアパート向かい側に日本語学校があってさ、そこに通う人たちが母国語で雑談してるんだよね。 で、国によってはめちゃくちゃ声のでかい人いるじゃん。 とにかくこれがうるさいったらありゃしない。 俺の職場は朝が遅いのもあって睡眠不足。 だけど今朝だけは何かが違ってた。 今朝の俺は、いつもどおり騒音で目を覚ました。 誰かが、しかも大人数がけたたましく叫ぶ声だ。 しかし何か様子がおかしい。 「○%#@/?〜」 それは聞きなじみがないけれど、日本語のようだった。 古語に似ていたと思う。 声は異様な熱気に包まれていて、外国人の雑談とは違う。 まるでいかめしく唸るような…… とにかくそんな感じで。 なんだか嫌な予感がした。 霊感のない俺にも分かる、これは何かの前触れだ。 今すぐ逃げ出したい! そんな気持ちで玄関を開いた。 そこにいたのは神主だった。 彼は一心不乱に何かを叫びながら、しゃらしゃらとお祓い棒を振り回している。 俺は恐怖のあまり叫んでしまった。 そんなのが、部屋の前に何十人もいたからだ。 彼らは命乞いに似た様子で、 「鎮まりたまえ!」 「鎮まりたまえ!」 「鎮まりたまえ!」 と叫んでいた。 さっきまで聞こえていたのは、どうやらこの祝詞のようだった。 俺の中の悪い予感がどんどん膨らんでいく。 やっぱりこの部屋は呪われているんだ…… 神主らは俺に気がつくと、一斉に顔をあげた。 恐怖の正体、そのものを見たような顔で。 「お帰りください! お帰りください! お帰りください!」 神主らは「俺」を掴むと、強引に部屋の中に押し込めた。 必死に抵抗した俺だったが、この人数には敵わない。 「お帰りください! お帰りください! お帰りください!」 神主の中には恐れのあまり、号泣する者もいた。 「お帰りください!どうか!○○様……」 そこでようやく気がついた。 彼らが恐れているのは呪いなどではない。 「俺」なのだ。 それから今に至るまで、外に出られないでいる。 外に出ると神主たちに力づくで押し戻されてしまうからだ。 警察も呼

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