
短編
ホスピス
匿名 2日前
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警察歯科医をやってる歯科医師
普段は普通の開業歯科医師です
今回は普通に歯科医師として働いていて体験したお話
近所にホスピス併設の病院が在るのですが、歯科はないため、病院、ホスピスへの入院患者で歯科的なトラブルがあると私のところへ連れてくるか、往診をして対応させてもらっています
病院では特段変わったことはないのですが、ホスピスでは不思議なことが起きます
ホスピスだと患者さんは間違いなく亡くなります。1ヶ月以上ご存命の方はあまりいないかも。なので歯科的対応も痛みの除去がメインとなります。普通以上に説明や世間話が多くなり患者さんともあっという間に親しくなっていきます。昨日はあんなに元気にお話してくれていたのに、急にお亡くなりなる、そんな毎日です
親しくなった患者さんがお亡くなりになった日から数日後までの間、夜に自宅でくつろいでいると廊下をゆっくりゆっくり歩く音が聞こえたり、周りに人の気配を強く感じる事が多々あります。あぁ、お別れにきてくれているんだな、と感じます。
ホスピスのナースや介護さんとお酒を飲む機会があり、こんなことがあったよって話すとあるわ、あるわ。皆さん体験していました。
夜中に足音なんてかわいい、廊下や屋根の上を走り回る、部屋に入ってくる、枕元にニコニコされて立ってた、なんて普通にあるそうです。普通ベテランの職員はそんなの気にしないのでしょうが、ホスピスではあまりに頻発するらしくベテランですら実はまいっているそうでした。
感謝されてるんだから、って皆で話をしていたのですが、このような体験は苦手だという職員さんが多いのも事実であり、実は病院への異動を強く望む方、退職を申し出る方がホスピス開設以来後を断たないそうで、慢性的人手不足。ホスピス閉鎖の話まで出ているとか。
怖い霊体験ではないのに、なんだか残念な話だなと思う毎日です
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