
それは今から約十年前の出来事だった。
私たちは大学の友人たちで、肝試しに行くことになった。行き先は、郊外にある廃校。
メンバーは私を含めた大学生の男女4人。車で向かう途中、話題は怖い話や心霊現象で盛り上がった。
廃校に着いたのは、薄暗くなり始めた夕方だった。校舎は長年放置されており、風が吹く度に不気味に軋む音を立てた。
携帯電話の電波は完全に途切れており、まるでこの場所からの逃げ道を失ったかのようだった。
「ちょっとここにいようよ」と言って、私たちは校舎の中に踏み入った。
時間が経つにつれ、周囲は暗闇に包まれ、私たちは恐怖を感じ始めた。急いで戻ろうとした時、外から大きな音が聞こえた。
それは、校庭で何かが倒れた音だった。私たちは恐る恐る外に出た。すると、見知らぬ男が倒れていた。
慌てて助けに行くと、彼は意識を失っていた。
「救急車を呼ばなきゃ」と思ったが、私たちの携帯は圏外。公衆電話も見当たらない。
その時、校舎の窓から何かがこちらを見ている気配を感じた。
「誰か、助けて!」と叫んだが、返事はなかった。
数分後、再び大きな音がした。何かが校舎の中から出てきたのだ。
恐る恐る振り向くと、誰もいないはずの教室から声が聞こえた。
「助けて…」
思わず震え上がった私たち。
「おい、誰が救急車呼んだの?」と友人の一人が言った。
その瞬間、全身に冷たい汗が流れた。
私たちは『廃校の』中にいたのだ。誰が助けを呼んだのか?
そして、あの声は一体何だったのか?
私には考えたくない。
ただ逃げ出すしかなかった。
廃校から出ると、暗闇の中で誰かが見ているような気配を感じた。
だが、振り返っても、何もなかった。
ただ、恐怖だけが心に残った。
この場所には、まだ誰かがいる。
そのことが、私をさらに恐れさせた。
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