
短編
横断歩道
匿名 3日前
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僕には兄がいた。
近所の公園で友達とサッカーをして
遊んでいた
友達が蹴ったボールが公園の外に
出ていってしまった。
人通りがとても少ない横断歩道に
ボールが転がる…
ぼくは無我夢中でボールを追いかけた
信号が点滅し 赤になる
向こうからとてつもないスピードで
大型トラックが走ってくる
赤になったことも 大型トラックが
向かってくることも気づかない
僕はやっとの思いでボールを拾う
一気に明かりが目の前を覆う
気づいた時には大型トラックが…
その時 誰かに突き飛ばされた
誰かに突き飛ばされた直後に
ものすごい衝突音がした
ぼくはなぜか死ななかった
大型トラックは電柱にぶつかり
止まってた
大型トラックは黒煙に包まれて
今にも爆発しそうだった
ふと見てみると
血だらけの兄が横たわっていた
ぼくは思った。
「僕をかばってお兄ちゃんが…」
時が過ぎ 幼年期だった僕は立派な社会人になった
お兄ちゃんが死んだ横断歩道に立って信号が赤になるのを待っていたとき
あの頃のお兄ちゃんの死は
僕をかばってくれたお兄ちゃん
だから決して忘れない
とても悲しかった思い出でもある。
複雑な気持ちの思いが溢れた
すると声が聞こえた。
「オバデノジィデヨ 」
よく理解できなかったので
よく耳をすませて聞いてみる
「おれもだよ」と聞こえた
(そうか!お兄ちゃんも僕のこと忘れてないんだね ありがとう)
思った瞬間 なぜか僕は横断歩道の真ん中に立っていた。身体が動かない
向こうから大型トラックが向かってくる
気づいた時には轢かれてしまった
轢かれる直後に気づいてしまった
お兄ちゃんが言った言葉
「おれもだよ」とは言ってない
「おまえも死ねよ」
恨みのこもった怒りの声を
聞いて感じとってしまった…
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chat_bubble コメント(5件)
- 似た話しあるまゆ
- ひどい兄貴や。だめこれ。あ
- 怖ッ兎山
- 庇ったのはお兄さんなのに ひどいですねぇ~わーい
- オー怖い‼️ブルー