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宅配便の影
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宅配便の影

8時間前
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私は高層ビルで宅配の仕事をしていた。

いや、厳密に言うと「していた」のだ。

その日は、冷たい風が吹きすさぶ冬の夕方。

数件目の荷物を抱え、エレベーターに乗り込んだ。

静まり返った建物の中、ただ時計の音だけが響いている。

目的のフロアに着くと、いつものようにドアを開けて廊下に出る。

その瞬間、ふと背筋が凍るような感覚が走った。

廊下の先から、何かが近づいてくる音が聞こえた。

しばらくして、目の前のドアがいきなり開いた。

「すみません!」

思わず声をかけるが、出てきたのは顔色の悪い男だった。

薄汚れたコートに血で汚れた手。

その男は私と目が合った瞬間、目を逸らして脇を通り過ぎていった。

その時、彼から漂ってきたのは香水のような甘い香り。

だが、その香りの中には鉄のような生臭さが混じっていた。

「これは…」

血痕のついた荷物が私の目に飛び込んできた。

男が通り過ぎた後、恐怖で心臓が高鳴る。

数日間、私は不安に苛まれた。

何かが起こるのではないか、またあの男に出会うのではないか。

その後、数週間が過ぎ、私は徐々に日常を取り戻していった。

だが、休日の午後、何気なく出かけた街角で、また彼を見かけた。

人混みの中で、彼は無邪気に笑いながら話していた。

その瞬間、心臓が止まるかと思った。

逃げようとする私の耳に、低い声が響いた。

「見つけたよ。」

その声は私の後ろから聞こえてきた。

振り返ると、そこにはもう一人の男が立っていた。

その手には、私が配達したはずの血痕のついた荷物が握られていた。

一瞬の静寂の後、恐怖が全身を駆け巡った。

もう逃げられない。

冬の夕方に響く笑い声が、私を包み込んでいく。

何もかもが終わったのだ。

あの日の出来事は、もはや私の運命だった。

それに気づいた時には、時すでに遅しだった。

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はじめまして、よろしくお願いします。

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