
私の祖父が亡くなった時のことを話そう。彼は地方の老人ホームで静かに息を引き取った。母が言うには、祖父は穏やかに見えたらしく、周りの人たちもその様子に安心していた。しかし、私たちが葬儀の準備を進めている間に、奇妙な出来事が次々と起こった。
葬儀の最中、牧師が進行を始めた瞬間、突然祖父の亡骸が微かに動いた。私たちは目を疑った。まるで何かに反応するかのように、手がわずかに動いたのだ。その瞬間、集まった親族たちはざわつき、騒然となった。
「気のせいだ、気のせいだ」と誰かが言い聞かせるが、私はその目撃を忘れることができなかった。祖父は生前、冗談好きで、いつも周りを笑わせていた。だから、もしかしたら彼のいたずらが今も続いているのかもしれないと感じてしまった。
葬儀が進むにつれ、さらに不可解なことが続いた。参列者の一人が遺影を見つめながら涙を流していると、突然遺影が倒れ、他の参列者は驚きの声を上げた。気まずい沈黙が場を支配する中、誰かがふと笑い出し、「やっぱり祖父だ、こんなところでも冗談を仕掛けてる」と言った。周囲も少しずつ笑い始め、その場は和やかな雰囲気に包まれた。
その後も、火葬場での骨上げの際にも奇妙な出来事が続いた。骨を拾う手が滑り、まるで祖父が「ここだよ!」と教えているかのように、思わぬところから骨が飛び出してきたのだ。叔母が「熱いから気をつけて」と言うと、骨が次々と飛び出し、周りの人たちは笑いをこらえきれなかった。
最後に、遺品整理をしていると、突然古いラジオがつき、祖父の声が流れ出した。「今は笑っているか?この冗談はどうだい?」その声にみんなが笑った。葬儀の時の緊張が一瞬にして解け、祖父のいたずらが最後まで全うされたのだと感じた。祖父は生前から私たちに愛をもって接してくれた。その愛は、今も私たちを包んでいるのだろう。彼は死をもって私たちを驚かせ続けていたのだ。私たちは、笑顔で彼を見送った。
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