
長編
少年のおばあちゃん
kuna 4日前
chat_bubble 0
26,953 views
ことに気づいた。
少年が生まれた時には亡くなっていたが、お父さんにおばあちゃんの事を聞くと暴力をふるってきた。
まるで、なにかを隠しているかのように……
(おばあちゃんが死んじゃったのは、お父さんのせいだったんだ…)
「おばあちゃん、僕、お母さんに真実を言うよ。お父さんがいい人になるように……。おばあちゃんも、それを天国から見てて」
「………。お前は、優しい子に育ったね。さっきは怖い思いをさせてごめんね。これからも、いい………大人に……そ……だつ…んだよ………」
そう言って、老婆は光に包まれて消えていった。
(おばあちゃん、僕、たくましくて、強い大人になるよ。もう、誰も悲しまなくてすむように……おばあちゃんのためにも……)
そう思って強く握りしめた少年の手には、あたたかいぬくもりがまだ残っていた。
少年は笑顔で窓を開け、空を見上げた。
そこから、おばあちゃんが手を振ってるような気がして、空に向かって手を振り返した。
あの空で、おばあちゃんが笑顔で見守ってくれているのを信じて―――…。
この怖い話はどうでしたか?
chat_bubble コメント(0件)
コメントはまだありません。