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西の山に続く薄暗い坂道
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西の山に続く薄暗い坂道

8時間前
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今から50年以上前、初老の俺がまだ子供だった頃。

テレビや自家用車などが

俺は山に囲まれた町に住んでいた。

俺の町から西の山に続く道には、林に囲まれた昼でも薄暗いカーブの坂道があった。

ここは急な坂の見通しの悪いところだから、前に車で轢かれた子供がいるとか、何者かに殺された遺体が見つかったとか、夜一人で歩いていると襲われるなどの噂がたっていた。

そんなある日のこと、俺は肝試しのつもりでこの坂道を歩いて登ってみた。

まだ昼の3時頃だったが、林の中は夕方のように薄暗かった。

そして、坂道の途中まできたころ

「・・に・・ちゃん・・!」

謎の声が聞こえてきた。

立ち止まりあたりを見渡しても誰もいないし、何も聞こえない。

俺は空耳かなと思って歩き出すと、

「・・にいちゃん、にいちゃん・・」

確かに聞こえた。

男か女か分からない囁くような声だが、何者かが「にいちゃん」と言っている。

立ち止まるとまた声が止まる。

歩き出すと、また聞こえる。

歩く俺を追いかけるように。

俺が早足になると、謎の声も早くなる。

俺は怖くなって山道を駆け降りて、家に向かった。

「にいちゃん、にいちゃん・・」

という声はずっと追いかけてきた。

そして俺はやっとの思いで家にもどり、両親のいる居間を見ると安心した。

少し落ち着いたころ、玄関の靴を戻しに行くと、靴を持ち上げた瞬間、また聞こえた!

「にいちゃん」

という声が!

・・だが、気づいてしまった。

「にいちゃん」という声は、靴の裏についたチューインガムが地面で擦れて、

ニチャ・・ニチャ・・

と、音がしているだけだった。

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はじめまして、よろしくお願いします。

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