
(「2人の出会いのきっかけは英語の授業だった。」の続き)
・・
そんなある日のこと。
桜子が吹奏楽部の練習も終わり自転車に乗って帰ろうとしていると、フルートの楽譜を音楽室に忘れてきたことに気づいた。フルートの練習を家でもしたいと思っていたため、辺りはすっかり暗くなっていたが、桜子は取りに行くことにした。
管理人室で音楽室の鍵を借りて、ロッカーで上靴に履き替えて吹き抜けの正面階段まで来ると、
「あれ?こんな時間にどうしたの?」
そこにいたのは、英語の授業で一緒で一度シャドウイングをしたあの男子生徒だった。
「吹奏楽部のフルートの楽譜を忘れてきたから、音楽室まで取りに行くんだけど。」
「そうなんだ。じゃ、一緒に行くよ。」
1人だとなんか心細いと思っていた桜子は、
「本当に?ありがとね。」
桜子の笑顔に可愛いなと感じる男子生徒だった。
階段や廊下を歩きながら、男子生徒が桜子に話しかける。
「そうそう、英語の授業で一緒だね。」
「そうだよね。クラス何組?」
「俺は文系の1組の細野 博正。」
「文系なんだ。私は5組の山倉 桜子。」
「理系なんだね。」
「ううん。ちょっと違う。私は音楽学部志望で文理ってあまり関係ないんだ。だから、理系の方がなんか面白そうだと思って選んだだけだよ。」
「それでも、理系を選ぶってことはある程度できるんだろ?」
「まあ、そうかな・・」
桜子はまた微笑んでいた。博正は、
(5組の理系クラスか、なかなか会わない訳だな。それに「桜子」っていうのか。なんか可愛らしい名前だな。)
と感じていた。
2人は階段を3階から4階に向かって歩いていた。
忘れ物を取りに行くためとはいえ、桜子のような可愛らしい女の子と2人きりになれて博正は嬉しかった。
4階につき、階段近くの電気をつけて2人は音楽室に向かった。あたりは静まりかえっていて少し不気味だった。
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