
長編
視線を感じる
えい 3日前
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ものを取り除いて、普通に暮らしていた方がいいんじゃない?それに…お部屋に友達呼べないでしょ?」
と…困った顔を向けると、「あっ…そうかぁ。」と力なく項垂れてしまいました。
そうして話をしていると、呼び鈴が鳴り母親が居間を出ていき、不動産屋の担当の方と居間に戻って来ました。
担当の方と顔を合わせ軽く会釈を交わした後、頼んで置いた書類(簡単な間取り図みたいな物です。と、内装前と内装後の写真等)を手渡して来たので、早速、拝見させて頂きました。
その写真に写っていた襖の絵が同じ物だったので、担当の方に聞くと当時の物で、障子戸も当時の物だったが障子紙は黄ばんでいたので、新しく張り直したと言った。
暫く写真と間取り図を見比べていた時、そう言えば…と呟いて、内装工事に入った会社の従業員が確か何か言ってた様だったと…別の書類を出してページを捲っていた。
担当者「ああ…あったこれだ。」
そう言われて手渡された紙を手に取り内容を目で追う。
担当者「私は、この家の担当をしているだけで、内装工事の時は、別の者が立ち会っていたらしいんですが…なんか、気持ち悪いなと思い書き留めていたらしいんです。」
紫雲「これ、取り除いてませんよね?」
担当者「ええ、多分…。なんか皆、気味悪がって触らなかったとかって…聞いてます。」
紫雲「この家の襖は、破れたりしたら、借り主が張替えですよね?それは別に私でも構いませんよね?」
担当者「ええ、それは構いませんが…あそこの物と何か関係があるのですか?」
紫雲「はい。」
短く答え、時計を見ると、10時を少し回っていた。襖を剥がすのは、簡単だけどただ剥がせばいい訳じゃないので、襖を剥がすのは助手に任せ、天井を見上げて、担当者に問い掛けた。
紫雲「天井裏に上がれる場所が有りますか?」
担当者「えっ⁉ 上がるんですか?」
紫雲「ええ。何か不都合な事でも有りますか?」
担当者「い…ぇ別に不都合な事はありませんが…ここに記されている物があるんですよ?行くんですか?」
少し声を震わせながら担当者が聞いてきました。
紫雲「大丈夫です。見慣れてますから。」
そう答えると、脱衣所から屋根裏へ上がれると教えてくれたので、脚立と懐中電灯を借り、脱衣所へ向かった。
一応、担当なので見届けるといい、私の後を追って小走りに着いて来ていた。
小さい脚立を立て一番上まで上がり少し広い正方
後日談:
- 話の流れでは、莉音が先に気付いた様に書きましたが、実は詩音の方が先に気付いていた様です。 誰にも言わなかったと言ってました。
この怖い話はどうでしたか?
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- 紫雲さん、相変わらずの読み手がまるで そこにいるような臨場感でゾ〜…っとします。怖いですね。 続編 楽しみに待っています。K
- 小説のように分かりやすく背筋が凍るような怖い話でした。原因は呪物のようなものでしょうか?続きが気になります。ななみん
- 勝手に読んで、勝手にストレス感じて、それをわざわざ書き込むとか、暇人にも程があるな。ポルポトはサル
- 初めて読んだけど文脈がおかしかったりして少しストレスを感じた・・・あい
- このご時世だとコロナ関係で医療関係者は忙しいですが、『病は気から』というように霊能力関係でもコロナ影響はあるんでしょうかね? 人様の死を願う呪いは幾多もあることですし通りすがりの喫煙者
- 紫雲さんのお話大好きです。続き楽しみに待ってます。あい
- 続きが気になります陸奥
- 霊道ってどうすれば対処できるんだろう? 先の話が気になりますね。 楽しみにしてます。たくまん
- かなり怖かったです…ゾゾっと来ました。しゆか