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中編

警告

めぐりん 3日前
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ある時期、私は金縛りによく合っていた。 暗闇の部屋の中、なんの前触れもなく目が醒める。 金縛りは決まって仰向けに寝ている時に起こった。 身体は動かず、辛うじて眼球運動が可能である事は分かる。 しかし闇の中視界が暗く何も見えない。 暫くして目が冴え、室内の輪郭がぼんやりと見えるようになる。 何か良からぬものが視界に入るのでは無いかと、身体中に響き渡る程心臓が鼓動で震える。 朧げで心許ない視界の中、暫く周囲を見回していると、視界の真ん中と左右に黒い影が見える。 どうやら私の頭を誰かの両足が跨いでいることが分かった。 仁王立ちの様に、私の頭の両脇に足を踏み締めるその誰かは、私の足元を向いて立っている。 自分の家族とも考えたが、感覚として人ならざる者の気配を感じた。 私は必死に瞼を閉じ、その何かをやり過ごそうとする。 気がつくといつの間にか眠っていて、朝の陽射しで目が醒める。 仁王立ちの何かは消えていた。 少なくとも3日おき、多い時で1週間連続でそういった怪現象が起きていた。 私はこの不可思議な現象に対し、専門的見地からの説明がつかないかを模索した。 程なくしてインターネットの検索で、それは呆気なく全貌を晒した。 金縛りは科学的に実証されていて、深い眠り、浅い眠りの繰り返しの中、所謂レム睡眠状態の時に起こる睡眠障害だそうだ。 金縛りは霊の仕業では無くただの疲労だ。 不安や恐怖を感じる必要など無いのだと、専門家が提唱している。 金縛りから抜け出す方法も、簡単に行えるとの事だ。 眼をゆっくりと動かして、自分は目が醒めていると自覚する事で金縛りから解放される。 この方法を知った当時、私は再びの安らかな眠りが可能になる事への安堵感と、疲労により起こるという原因に対して肩透かしを感じていた。 この方法を知ってから、渡りに船とばかりに次に金縛りにあったら試そうと考えた。 また、あんなに嫌煙していた金縛りを待ちわびる様になった。 数日後、金縛りが再び現れるまでは。 その日も闇の中、いつもの金縛りの様に身体が動かず眼球運動を認識できた。 金縛りに対し免疫が出来たかの様な根拠のない自信で、俄かに見知った情報を早速試してみる。 眼球を動かしながら、自分は目が醒めている、身体よ動けと念じ続ける。 念じ続けながら部屋の中を見回していると、薄っすらと闇に目が慣れていくと共に、やはり私の頭を跨ぐ様にして仁王立ちになっている何かがいた。 視界に捉える

後日談:

  • お祓いに行きましたが、効果はなく今でもその何かに悩まされています。

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  • 念彼観音力(ねんぴかんのんりき)と唱えましょう。 何度も。何度も。
    ぷーたん
  • 心お察しします。金縛り歴何十年になり、解決に奔走しましたが、願い叶わず今にいたります。現象そのものには諦めていますが、異形の者が出現した時は闘います。害の無いものには、なにも出来ないから帰るように心のなかで訴え、触れてきたものには酷い言葉で立ち向います。心は強く負けないでください。
    匿名
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