
高校時代の冬のある夜、友人たちと帰宅する途中、思い出したのは近くの廃工場の地下道のことだった。
廃工場は誰も近寄らない場所で、かつては稼働していたが、今はただの廃墟と化していた。その周囲には、破れたフェンスがあって、そこから入ることができる。
「お前ら、廃工場の地下道行ったことある?」と、一人の友人が言った。
「行ったことないけど、行ってみる?」と、もう一人が興味を示した。
3人は、意を決してその廃工場に向かうことにした。夜の闇の中、工場の入口に近づくと、冷たい風が吹きすさぶ。
中に入ると、薄暗い通路が続いており、コンクリートの壁からは水が滴り落ちていた。暗闇の中、恐る恐る進んで行くと、徐々に足音が響き、心臓が高鳴る。
「おい、なんか奥に光が見える!」と、先頭の友人が叫んだ。
皆はそれに反応し、さらに進むことにした。その先には小さな出口があり、外の景色が見えそうだった。興奮していたが、同時にどこか不安があった。
「行こう、行ってみよう!」と、気合を入れて進むが、突然、真後ろから「何をしているんだ!」という怒鳴り声が響いた。
振り返ると、見知らぬ男が立っていた。驚き、恐怖に駆られた3人は、すぐに逃げるように地下道を駆け戻り、外へと飛び出した。
家に帰ると、心の中に不安が残った。数日後、周囲の噂で、その廃工場が危険だということを耳にした。
数年後、卒業して久々に集まった友人たちとその話をした。
「本当にあの地下道に光があったのか?」と問いかけると、皆は一瞬沈黙した。
「誰があの場所に行こうって言ったんだ?」と聞くと、全員が首を振り、顔を見合わせた。
その瞬間、背筋が凍るような恐怖が再び蘇った。私たちが見たものは、果たして現実だったのか、それともただの幻だったのか。
あの地下道の先に待っていたものは、本当に存在していたのだろうか?それとも、私たちを誘うための罠だったのか?
後日談:
後日談はまだありません。
この怖い話はどうでしたか?
chat_bubble コメント(0件)
コメントはまだありません。


