
中編
兄が失踪した話
匿名 2日前
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前の廊下から音がしました。その瞬間私は跳び跳ねるように驚いてその拍子に小便も止まってしまいました。そして一呼吸おいてから全身にイやな汗をかきました。
もしかして……あいつが……
誰も来ないと高を括っていたのでドアの鍵は開いていました。こうなったらバレないようにするしかないと思い、一ミリたりとも動かずにして、そいつの次の行動を待っていました。
ミシ………ミシ………
足音は通りすぎたが、その音の行き先は兄と私の部屋がある方向でした。
音が止んでから30分程して私はようやく恐怖感が薄れてきて動くことが出来るようになり、トイレの水は流さず、静かに扉を開けました。自分の部屋がある方を見るとそこには何も居ませんでした。
気のせいだったんだ。そうに違いない。と自分に言い聞かせて急いで部屋へ戻りました。
振り返って自分の部屋の扉を閉めようとしたとき、向かいの兄の部屋の扉はなぜか半開きになっていました。
翌日の朝、トイレの水を流してから一階に降りて、リビングで両親と三人で朝食を食べていました。兄は寝坊が多いので朝は四人が揃うことはめったになく、私が兄を起こしに行くことになっていました。部屋の外から呼び掛けても返事がないので中へ入って起こそうとしましたが、部屋に兄は居ませんでした。
15年ほど立ちましたがまだ兄は見つかっていません
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