短編
飛行機

その日は遠足でした。
皆んなお菓子などを買い込み、リュックを背負って準備万端です。
当時の小学生の水筒も皆んな持ってきていました。
バスに乗り込みいざ出発。
何分ぐらいバスに揺られたのでしょうか?
お決まりの誰かがバス酔いで吐いてしまう。
そんな事がありつつ、またバスに揺られていました。
記憶では、右手に山、左手はガードレールのある崖。
そんなところに差し掛かった時でした。
右手から突然、バスの前に飛行機が突っ込んできたのです。
えっ????私はバスの前方に乗っていったのですが。。。誰か気づいてるのか?!
運転手さんも先生も誰も何も反応しない!
ぶつかる!!!!
そう思った瞬間
飛行機は地面に吸い込まれるように消えたのです。
私は周囲を見渡しました。
誰も反応していない。私がおかしくなったのか?
首をかなり後ろに捻りました。
T君と目が合いました。
T君は驚愕の表情を浮かべていました。
誰も何も言っていない。言ってはいけない気がしました。
遠足が無事終わり、T君に話しかけました。
「見たよね?」
「うん。飛行機…。」
私たちは黙り込みました。
同時に安心しました。自分1人が見たのなら幻覚です。
でも、私たち2人は確かに見たのです。
飛行機が地面に突っ込んだ。
1 / 1
この怖い話はどうでしたか?
chat_bubble コメント(3件)
コメントはまだありません。