
大学生の頃、私は友人と一緒にこっくりさんをしようと約束していた。しかし、当日、友人が急用で来られなくなり、私は一人で挑戦することにした。公民館の一室、薄暗い光が漏れる中、私は不安を感じながらも、退屈な日常を変えたくて準備を始めた。
A4用紙にひらがなと鳥居の絵を描き、中央に10円玉を置いた。その時、周囲の静けさが妙に気味が悪く、心臓が高鳴る。CDを流しながらも、音が途切れたり、突然大きな音が鳴ったりして、不安は募るばかりだった。準備が整うと、私は目を閉じて「こっくりさん、どうぞおいでください」と唱えた。
すると、指に力がかかっていないにもかかわらず、10円玉がゆっくりと動き出し、「はい」の場所で止まった。驚きと共に、私は何かに引き寄せられるような感覚に襲われた。次に、10円玉が動き、文字を綴り始めた。「わ、た、し、は、あ、な、た、の、い、え、の、なか」と、淡々とした文字が並ぶ。
(私の家の中に誰かがいるのか?)その瞬間、恐怖が心をつかみ、思わず指を離してしまった。こっくりさんのルールでは、指を離すことは許されていない。すると、10円玉が再び勝手に動き出した。「いまきみのうしろにいる」「いま、みえないけど、きみのまえにいる」と、力強く伝えてくるのだ。
恐怖に押し潰されそうになりながら、振り返ると、背後に何かの気配が感じられた。まるで誰かが私を見つめているかのようだった。獣のような臭いが鼻を突き、耳元で「ハァ…ハァ…」という息遣いが聞こえた。私は恐怖に耐えきれず、その場で意識を失った。
目が覚めた時、すでに1時間が経過していた。記憶の中の恐怖は夢のように感じたが、目の前にこっくりさんの紙と10円玉が残っていることに気づく。何かおかしな気配が消えていたことに安堵し、処分を決意した。しかし、翌日、友人から聞いた話が私を再び恐怖に陥れた。
「部屋の中に犬のような影が見える」「お前の近くに何かがいる」と、彼女は言った。私は心の中で否定したものの、彼女の言葉が頭から離れなかった。さらに数日後、友人は私の周りに「また獣臭がする」と言い出し、影が見えるのだと怯えていた。私は再びこっくりさんを呼び出すことを決めた。
同じように準備を整え、10円玉を置いてこっくりさんを呼び出す。すると、またもや動きが始まった。「帰りたい」と叫ぶ私に、10円玉は「おまえが、いのちをすてたら帰る」と返事をした。
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