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中編
闇のバイト
匿名
闇のバイト
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闇のバイト

匿名
2016年5月12日
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以前のバイト現場に、音楽の専門学校に通っている同僚のYさんが居ました。

男性の年上の方で、生活費を稼ぐためにバイトを掛け持ちしていたそうです。

ある日、Yさんが通っている専門学校の先輩が、部屋に人形を置くだけで10万円稼げるバイトを彼に紹介してくれました。

所謂「闇バイト」だったらしいのですが、欲しい音楽機材のためにYさんはそのバイトを引き受けたそうです。

Yさんがバイト先に行くと、ミニバンの車に三体の人の形・大きさをした人形が乗せられていました。

Yさんは紹介してくれた先輩と2人でその車に乗り、5階建ての少し古いアパートへ向かいました。

アパートに着くと幾つかの棟があり、その内の一棟の3階と2階と1階に人形を置きに行くことを説明されました。

人形を南側の窓に、あたかも人影のように前の棟から見える位置に置くこと、それと手渡されたものが耳栓でした。

部屋に入る前に必ず耳栓を着けるよう言われ、Yさんは奇妙に感じ『そういうことって本当にあるんだな』と思ったそうです。

「何をされても耳栓を取ってはいけないぞ!」と先輩に念を押され、先輩は3階に人形を一体持って向かいました。

Yさんは指示通りに2階に人形を置き、残りの一体を1階に運びました。

1階の部屋に入ると少し寒気を感じましたが、この一体を置けば10万円だと思うと、寒気も冷や汗も我慢できたそうです。

ただ、1階の南側の窓の側には棚が置いてあり、人形の配置に苦戦してしまい少し時間がかかりました。

配置に迷っていると肩をポンポンと叩かれたので、先輩が見に来てくれたのかと振り返ったそうです。

しかしその場にはYさんしか居らず、その瞬間、今まで我慢していた全てが大きな恐怖に変わり、その場に座り込んでしまいました。

暫くして落ち着きを取り戻し、人形を配置すると、ヨタヨタと足を引き摺りながら部屋を出ようとドアに向かったそうです。

その時、人形の足がYさんの足に引っ掛かって転んでしまい、さっき座り込んだ時に緩んでいたのか、右側の耳栓がぽろっと彼の耳から落ちてしまいました。

気が付くとYさんは車の前に居て、先輩のズボンにしがみつき涙を流していたそうです。

先輩が「Yが部屋から耳を塞いで飛び出して来て、一時間くらいずっとしがみつき、泡を吹きながら泣いていた」と話してくれました。

そうだった…と、Yさんはゆっくりその時の出来事を思い出していったそうです。

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後日談:

  • 特になし

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