
そして鉄の扉が開いた。
その直後、工場の中からミニ四駆を持って現れたのは小学生くらいの女の子だった。
女の子はミニ四駆の止め方を知らないのかタイヤがぐるぐる回ったままだった。
俺はミニ四駆を女の子から受け取るとミニ四駆の電源を止めて
「ありがとうね。」
女の子をよく見ると、ツインテールの長い髪に可愛らしい服、顔も割と綺麗な子だった。
「いいえ。でも高かったでしょ。そのミニ四駆。」
「うん。ちょっと高いかな。モーターはね。」
実際このミニ四駆の場合、モーターだけで車体と変わらないくらいの価格だった。
「ミニ四駆やってるの?」
「まだ始めたばかりだけどね。」
「そうなんだ。」
女の子は少し興味を持ったように俺のミニ四駆を見ていた。
そのあと、女の子は扉を閉めて戻っていった。
扉の向こうは小規模の工場のように色々な機械が置いてあった。
女の子はこの工場で働く人の娘か何かだろうか。
工場のような男臭い場所から可愛らしい女の子が出てくるのが意外だった。
その後も俺はミニ四駆を走らせにサーキットの店に通っていた。
ある日、サーキットでミニ四駆を走らせていると、サーキットに工場で見た女の子がいた。
ツインテールの長い髪に可愛らしいワンピースで割と目立っていた。
女の子はミニ四駆を持っている訳ではなく、一人でサーキットをしばらく見ていて兄弟や友達と一緒に来た訳でもなさそうだった。
少し手が空いた俺は、気になっていたその女の子に話しかけてみた。
すると女の子は、
「ミニ四駆って速いんだね!初めて見てビックリした。」
女の子は嬉しそうに微笑んでいてとても可愛かった。
俺はしばらく女の子と話していた。
女の子は違う小学校に通っていたが、俺と同じ4年生だった。
名前とかは聞かなかったが、女の子としばらく話せて楽しかった。
そのあと女の子は帰っていった。
その後、サーキット場で女の子を見ることもあったがそのうち来なくなっていた。
サーキット場や女の子の住む辺りは隣の区になるため、公立の中学で一緒になることはない。
俺もミニ四駆をしなくなってきたし、工場で出会った女の子のことも忘れかけていた。
後日談:
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