これは、初めて霊を目にしたことである 今から9年前の事 中学校はボロボロの黒ずんだ学校 今は完全に綺麗に立て直されたが、立て直される前は、建歴60年くらいだったと思う 中学1年の季節は確か11月の頃だった 私には姉がいるのだが、姉と同じ部活の吹奏楽で、車の迎えのこともあり、一緒に帰るのが日常だった その日は何故か、部活終わりにちょっと待っていて欲しいと言われて学校の玄関で待っていた でも、待っても待っても姉は来ない もう……1時間半は待ち続け、11月ともあってあたりは真っ暗になった 流石に待ちくたびれた私は、姉を探すことにした 姉は中3の1組だったから、まず、三階の教室に向った あたりはやっぱり真っ暗で予想していたが 誰もいなく、少し不気味 いないと分かっていても、呼べば一番高い所だから、どこか校内で聞こえるかな？ と、思い1組の入口前で叫んだ 私｢お姉ちゃん！｣ (…………………) 私｢お姉ちゃん!!どこ？……｣ (……………………………………) 私は、この時突然思い出した 数ヶ月前に社会の先生が授業終わりに言っていたことを 社会の先生は霊感があるらしくて学校でも有名なのだが、夜にはこの学校の三階には行くな 霊がいる……と、 私は、一気に冷や汗が出た…… (何故、今なんだろう…、何故今思い出したんだ！？) 私｢あはは……やっぱりいないよな……｣ そう、自分に言い聞かせるように独り言を言った (ヤバイ、もぅ帰ろう)、そう思い、歩こうとしたその時 1組の教室の窓に スーーーと、窓のガラスにそって 赤い顔面が私を見ながらニタァーって笑い、右から左へ動き消えていった それは、男性かも女性かも分からない とにかく顔が真っ赤だった 私は、｢ハッ｣と思い、すぐ後ろを振り向き、非常ベルのランプかと思った が、それは教室の入口から1m離れていた 私｢！！？｣ 声にならない心の叫びで、一目散に玄関に走ると、丁度姉がいた 今まで何してたんだ、私がこんなに怖い思いをしたのに…… と、思いつつ姉という、私にとって大切な人がいて心が凄く救われた 私は絶対信じてくれないだろうと思い黙っていた (あれは、幻覚だ……)と思って それまでは………… 私の家は、平屋で玄関に入ると居間があり、すぐ左に、子供部屋に行けるようになっている 居間の部屋を少し進んで、左に行くと廊下があり、右は台所、左は玄関からでも入れる子供部屋、突き当たりは、トイレでその突き当たりの左を行くとお風呂 (わかりずらかったら、すみません) 私は、家に帰ると 母｢ご飯だよー！！｣ って言われたので、台所で食べることに ちなみに書き忘れたが、台所と子供部屋の廊下付近の戸はスライド式で、1番上が透明なガラスでそれ以外はくもりガラス、という、変な構造をしている 私は、廊下が見える席に座ってご飯を食べていた 今日は大好物の海老ピラフで、夢中でほうばっていた 私(ガツガツ……美味しい！！ん？……) 変な感じがして、廊下を見た 居間の方から 窓ガラスのような、戸の一番上のガラスに 20歳くらいの見知らぬ男が通った 白い着物を来た男 私(!!!?、だ、誰！？) 私は下の方のくもりガラスをとっさに見た 足がない………… 膝らへんから足が透きととるようにない…… そのまま男はお風呂の方に向かっていった しかも音を一切立てずに 隣にいるばあちゃんは全く気づいていない 私｢ねぇ！！今、男の人通った！！｣ 母｢はぁ？あんた、何言ってるの？足音なんて聞こえなかったじゃん、それに今、じいちゃんは、まだ仕事で帰って来てないし、私達女だけだよ｣ 私｢嘘ついてないもん！足がない、白い着物きた男が通ったんだってば！！｣ 姉｢さっきから……聞こえないの……？｣ ばあちゃん｢あんた達、おかしくなったんじゃない(笑)？TVの見すぎ(爆笑)｣ 私(！！？)（ 私は聞こえなかった） 姉｢え、みんな聞こえないの？…………お風呂場から、なんか聞こえるんだけど…………｣ 全員見つめ合う (………………………………。) って所でお客さんが来たから、その話は無かったことになった 姉と私が台所に残り、神妙な顔で見つめ合う 姉が何が聞こえたのかは、分からない 神妙な顔で見つめた時、聞きたかったが 怖くて聞けなかった 私はその日怯えながら寝た その日から、夜中に誰も起きていないのに、廊下に足音が聞こえたり、真夜中みんなが寝ているのにお風呂のドアが閉まる音｢バシャーン!!｣って聞こえたり、誰も起きていないのにトイレで流す音が聞こえたりと、色々なことが起きるようになってしまった そして、２週間たった頃だったろうか…… 私と姉は同じ部屋で、2段ベッド 姉が1番下で、私が2段目でいつものように寝ようとした 相変わらず、廊下付近で物音が聞こえるが、２週間もしてちょっとなれた そのまま眠りについた時の夢 (夢) 私の部屋に玄関からの扉から、若い女性が8人入ってきた 女性は弓道のような姿に長い紐で鉢巻をしていた、横に1列に並んだかと思うと、今度は廊下の方から女性8人が入ってきて、同じ姿をしているが、腰には日本刀をつけていた 1列に並び、女性達が正面を向いたかと思うと バサリッ!! 刀を持った女性達が最初に入ってきた、女性の首を一斉にはねた 首と胴体は床に転げ落ち、その死体から血が溢れ出す 壁と天井は返り血で染まり、自分の部屋は、辺り一面 血で染まり、床も血の海のようになった 日本刀の女性達はその、今まで生きていた生首8コを並んでいたように順に天井に縄でぶらさげて、出ていった 髪に縄を縛って…… 体はそこら辺に倒れて、今も切断面から血が出ている 8コの生首の断面からも、ﾎﾟﾀﾎﾟﾀ と、赤い液体が落ちて床は雫で波立っている 私は生首を片付けようとした時、肩に血がついて ｢ギｬアアァアァァァｧｧｧｧｧｧ!!｣ って言って起きた 時間は夜の2時30分くらいである 私｢ハァハァはぁ……(ゆ、夢か)｣ と、思いそれから寝れなくなった あまりにもリアルだし、こんな夢見たことない それに夢の中で見たのが自分の部屋って…… って事で余計に寝れなかった 1時間たっただろうか？ あまりにも寝れな過ぎて時間が 長い ベッドで寝たままでも、廊下がハッキリと見える 当然何もいない (あー、ヤバイ明日、大っ嫌いな英語があるわ、寝れない……) と、思いながら、いた ｢ヒタ……ヒタｧ……ﾋﾀｧ……ﾋﾀｧ｣ 足音が聞こえた 私(うわっ) 廊下を見る 何もいない と、思ったら ｢スーーーーー｣と白いぐちゃぐちゃしたようなモヤ？が通った 一気に冷や汗がでる 心拍数も上がり、バクバクと脈だつ (タタタタタタ……) (トットットット) (ドン……ドン……ドン) と、いろんな足音が聞こえた 気がつくと私は気絶？寝ていた？ ようだ その後のことは覚えていない 夢みて、更に夢を見たのか？と思ったが、ばあちゃんは、｢夜うるさかったけど、誰か起きてた？｣って言われた 洒落にならない話である 私はあまり考えないようにしたが、やっぱり怖い その日の夜も布団に潜ったが寝れずに起きていた その日は遠くの方からフクロウが鳴いていた 私の家はド田舎なので、野生動物がいっぱいいる 真っ暗な夜にはフクロウの鳴き声しか聞こえない フクロウの声が響き渡る ｢ホゥ…ホゥ…ホゥ｣ 私はねるのに必死だった すると、玄関側が何かおかしい 玄関から通じる扉は木製だ 梟(フクロウ)｢ホゥ……ホゥホゥ……｣ (カサ……コト……カサ……) 私｢！！！！！！｣ 玄関の戸の方でなにか、戸を触ってるように聞こえる (カサッカサッ…………………) 梟(ホゥホゥ……ホゥ……) (カサッカサカサッ) 私は息を殺しているしかなかった その音は、フクロウがなく度に音の回数が増えていった 梟(ホぅ…ほぅ……ホゥホゥ……) (ドン！！！) 戸の向こう側で何かが叩いている 私(ヤバイ、ヤバイ！！！お姉ちゃん起きて！！) (ドン！！……ドン！！) 梟(ホゥ……ホゥ……) (ドドド！！！……ドン！！ｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻ……) (……………………………………) 梟(ホゥ…………ホゥホゥ……ﾎｩ……） （ドドドドドド！！！ドン！！ドドン！！） (ｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻ……ｶｻｶｻｶｻｶｻ……) 私(お姉ちゃん！！なんで、起きないの！？こんなにうるさいのに！起きて！ﾎﾝﾄに……起きて！！) それからもずっとその、カサカサと、叩く音とフクロウの声がほぼ、朝まで続いた 全く姉は起きない 私は寝不足で、ふらっふらで学校に行き、その日は１時間目の英語の時間に居眠りをしてしまい、先生に叩かれるということになってしまった その日に知ったことが、3階は霊の目撃情報が多く、1つや2つの話だけではなかったようだ それから、何も無いが、家は霊障が起きるようになった 後は私がそれで見えるようになってしまった それから、度々見るようになり、8年間霊を見続け、大学ではシャレにならないやつとも出会った 見えるなんて羨ましい所の話ではない 見たいという方……見てもいい事なんてない 霊は、もしかしたらずっと見てるかもしれません あなたの後ろから…… 真上から、壁から、すぐ隣から…… 見えた時は自分が狂いそうだったから こんな、能力いらなかった 見たくなかった 普通の生活が一番で、幸せだ 見えない方、それが何よりの一番の幸せなんですよ