
長編
謎の電話
リルレット 11時間前
chat_bubble 4
33,827 views
せると、やはり先程の電話番号と合っている。
「ちょっと自分からかけてみますね」
そう言って自分のスマホからかけると
「おかけになった電話番号は現在使われておりません。」
とかえってきた。
聞いた電話番号は確かに合っているはず。おかしいな?と思った時、警備員さんが話し始めた。
「……あの、先程のお名前ですが、○○○○で合っていますか?」
「はい」
「現在、本大学には在籍してないようでして…」
いたずら電話だったのか、そう思ったのもつかの間
「一応過去名簿をたどると、11年前に死亡除籍という形でお名前があります。」
と告げられた。
一気に話が変わってくる。あまりにも不気味。
「…そうですか。とりあえず研究室に戻ります。」
「わかりました。何かあったらまた来てください。」
そう言って研究室に向かって歩き出した時、
…リリリリリ…リリリリリ
外からでもわかる電話音。さっきとは違い明らかにためらっている自分。
とてもはっきりした声とは裏腹に、言っている内容は全て矛盾している。
なんだか煮え切らないその電話に、決着をつける思いで守衛室に向かった。
リリリィリィン!!リリリィリィン!!
論文提出前夜、これ以上振り回されてもたまらないのでこれが最後という思いで、
受話器に手を伸ばした瞬間だった、
手が止まる。
けたたましく鳴る黒電話の後ろからのびる電話線が足元で切れていた。
死ぬほど走って逃げた。
何もつながっていない黒電話が鳴る光景を思い出す度に身震いする。
あの日以来研究室には行っていない。
この怖い話はどうでしたか?
chat_bubble コメント(4件)
- おぉっ!怖いっ!!!!うんこりん
- 紛らわしい表記ですいませんあああ
- あ、すまない。一時間後か。悪い悪い。納得した。匿名
- 一週間後にかかってきた電話に「先ほどの」って言うのは変だよ。普通なら「先日の」とか「この間の」って言うよね。匿名