
長編
噂
匿名 2014年11月9日
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長くなるかもしれないので暇な時に更新します。
俺が通っている学校では変な噂があった。
その噂が本当にあった事件らしくて学校の方ではもみ消そうとしたらしいが噂は留まる事を知らず校外までその噂は広まった。
その噂がこれ↓
俺が通っている学校の女子生徒が何者かに誘拐された。
誘拐された女子生徒は一週間後に死体として見つかった。
その女子生徒の母親は狂い死してしまい、父親は何度もリストカットを繰り返していたらしく、今も精神病院にいるらしい。
ここまではどこにでもあるような噂だがこの噂には続きがあるらしい。
それを聞くとおかしくなるとかならないとか…
その女子生徒は自分を殺した上に家族もバラバラにしたこの犯人に怒って今もこの学校を徘徊してるらしい
友人の駿河(仮)に聞いたとはアホか馬鹿か?小学生か?
「駿河…お前がそんな馬鹿だとは思わなかったぜ…」
と俺は返した。
「いや…それがこの事件は本当なんだよ…俺の親父もこの学校に通ってんだけどよ。親父の代の生徒が殺されたらしいんだ…」
いたって真面目に話す駿河
本当らしい…
心の広い(←?)俺はこの話を信じてやった。
「この話では午前二時ピッタリに学校の職員室の前に居るとその女子生徒が追いかけてくるんだってさ。」
俺は疑問に思った。
「何で職員室なんだ?」
「それがな!当時の教師達もちゃんとした対応を取らず家出とか道草食ってんじゃないか、
と親に説明して警察にはその3日後に届けに行ったんだとさ、だから職員室の前を歩いている人を無差別に追いかけ回すんだよー」
なるほどな。
そう言う事か…
まぁここまで話しを聞くと嫌な予感しかしねぇんだが…
「今日一緒に来ようぜ♪」
やっぱりな
「ぜっっったい嫌だ!一人で勝手に逝け!」
「死ねと言うのか?」
「あーそうです!勝手に死んでください!」
駿河はケータイを出し、
俺に見せた。
「これを…ばら撒いていいのかな♪」
それは俺の恥ずかしい写真だった。
鬼だろ?こいつ?
そう思った。
「お前には怖いものねーのかよ…」
「俺が怖いのはリア充だ」
ふざけるなと心の底からそう思い、
仕方なく行く事にした。
いや、まさか本当に夜の学校に入れると思ってなかった。
駿河いわく「俺の日頃の行いがいいおかげだ」なんて言ってたけど
人の恥ずかしい写真盾にこんなとこに友人を誘う奴が全然いい奴だとは思わない。
ほんと、そこの時点で気付けば良かったのかもなんて思った。
普通だったら入れない筈なのに
なんで学校に入れるんだって。
「そういやさ、あの話の続き、わかったぞ」
廊下を歩いている時だった。
急にそんなことを言い出した。
まじかよ…と思うと同時に
噂は嘘だったなと思った。
「話の続きを知ればおかしくなる筈なのに、駿河、お前はおかしくない。
きっと噂は嘘だったんだ!帰ろう!」
既に小便チビりそうな俺は出口に向かうように駿河に促した。
「いや、噂は嘘じゃない」
なんて言い出す。
嘘じゃない?
「じゃあ、なんでお前は普通なんだよ」
イライラし始めた俺を無視して
歩き出す駿河。
さっきより早足だ。
学校の外にいた時より雰囲気も変わっている。
どこか切羽詰った顔。
流石にこれは異変を感じた。
でも、仮にも友人だ。
取り敢えず外に出よう。
そう何度言っても聞き入ってくれない。
仕方ない。置いていけるはずもない俺は駿河についていくことにした。
「なあー駿河ーなんでいつまで経っても職員室につかねぇんだよ」
あれから十分程経った。
職員室は二回にあるからすぐにつく筈なのに、一向につく様子がない。
「今の時間は?」
「2時…2分だけど」
俺の質問をまたまた無視した駿河は時間を聞いてきた。
珍しく腕時計をつけてた俺は時間を伝える。
「確か噂は二時きっかりだったよな
もう帰るぞ」
グイッと腕を引っ張って階段を下りる。
「まだ二時じゃない。」
「はぁ?」
(何言ってんのこいつ)
今の時間は二時、2分
今言ったばかりだろと少し罵った。
「お前、噂は嘘だって言っただろう?」
「ん?あぁ」
「あれ、ホントだよ。」
「さっきもそう言ってたな」
「俺、ほんとおかしいのかも。」
震えながらははっと笑った。
気味が悪い。
「ほんと、おかしくなっちまったらしくて…」
「おい?!どういうことだよ?!駿河?!」
俺がビビリだと知っているから、面白がってやっていたのかもと思った。
「あの話の続き…知りたい?」
「…!……う…うん」
「なかったんだよ」
「は?」
なかった?
なかったってどういうこと?と首をひねって考える。
「なかったんだ。事件どころか
女子生徒さえ。」
「お前の親父さんの同級生だろ?」
「そうだ。あの子はな
自殺したんだと言ってる。」
自殺
事件じゃなかったのか?
どういうことだ?
「言ってる?」
「あぁ、あの子が」
その時の駿河の目は完全にイっていた。
というか、
「それ、続きじゃないよな」
「あぁ」
「じゃあ、その話はなんだよ」
「真実だ。あの子が言ってる」
「あの子って…?」
ペタッ…ペタッ…
俺がいいかけた時だった。
後ろから、足音が聞こえてきた。
「ほら、あの子だ」
あははははははははははははははっ!
と笑って見せる駿河。
「さっさといくぞ!?」
引っ張ってもびくともしない。
それどころか、
駿河はあの子の所に行こうとしている。
「ほら!いくぞ!?」
泣きかけてる俺をまるで無いもののような、
そんな目だった。
「駿河!!!!!」
俺が名前を呼ぶと我に返ったように
俺の方を見た。
「俺…なに…」
「いいからいくぞ!」
取り敢えず、出口まで走った。
ペタペタペタペタ
早くなるあの足音。
ガシャンっ!
取り敢えず校門の外まで出た。
つーか、結局職員室の前まで行ったのかどーかも謎。
「取り敢えず…逃げきれたみた…」
俺の横にいた筈ですの駿河がいない。
え?さっきまで隣にいたよな?
は?は?
学校の中には入りたくない。
駿河はもしかしたら、
あの子に捕まったのかもしれない。
でも、
今までここにいたのに。
どこに行ったんだ?
取り敢えず、俺は家に帰った。
翌日
欝な気分で学校に行くと
普段通りの駿河が。
「おい!駿河!昨日は心配したんだゾ!!!!!」
「んあ?あ!ごめんよぉ〜昨日、腹痛で学校休んでたテへペロ」
「休んでた?来てただろ…?」
「ほんとに休んでたって」
「だって、昨日の夜、一緒に学校行ったじゃねぇか!それで、話の続き知ったって!」
俺が怒鳴るような声でそう尋ねると
ぽかんと口を開けた駿河。
「話?」
「女子生徒の殺人事件のやつ」
「あ!あの噂ね。俺、怖い話苦手だから、その話自体聞いたことねぇや」
そういった駿河。
俺はもう二度と
怖い話なんて聞かないと思った。
この怖い話はどうでしたか?
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