短編
お化け屋敷でいないはずの女の子

友達の高校の文化祭での話。
その友達のクラスはお化け屋敷をやっていた。
装飾やおどかす演技などがリアルで割と好評だった。
お化け屋敷のコースの真ん中あたりでのこと。
暗い部屋で、綺麗な女の子がロープで縛られて床の上にいた。
白い綺麗な洋服を着ている髪の長い女の子だが、ロープで後ろ手に縛られ胸の周りも縛られていた。何者かに囚われている女の子は虚ろな目で俺を見た。
何かする訳でも、助けを求める訳でもなく、ただ俺を見ていた。
女の子はこわいというより可哀想って感じだった。
そのあともお化け屋敷を進んでいきゴールにたどり着いたが、なんかおかしい。
やっぱりあの女の子だけが違和感あるのだ。
別に女の子を助けにいく設定でもないし、お化け屋敷の流れからいって、あそこで縛られている女の子が出てくるのはどうも繋がらない。
文化祭も終わり、友達にその女の子について聞いてみると
「そんな女の子の役はいないし、第一あそこはただの通路で奥に人のいるようなスペースはないはずだけど。」
そのあと片付けの様子を見せてもらったが、確かにお化け屋敷の俺が見た場所は狭い通路になっていて、女の子が座っているように見えた場所は壁があって何も見えないはずだった。さらにクラスメイトにもあの女の子に似た女子生徒は一人もいなかった。
その後、友達が通っている高校の近くでは、昔若い女性が誘拐されて殺される事件があったことが分かった。俺が見たのはその女性の霊だったのかは分からないが、お化け屋敷で見た女の子は何かを訴えていたのではないだろうか。
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