
これは私が大学生の時に体験した話である。
私の大学は全寮制であり、私の寮は100名ほど住んでおり共に勉学に励んでいた。
各4人部屋で5階建ての古めかしい建物。
なぜか5階部分は一部屋も使っておらず電気も消えており、真っ暗。
私は4階に住んでいた。
入寮して初めてのGW。ほとんどの学生が自宅に帰省する中、私は部活の関係で寮に残った。
他に残っていた生徒は4人、その4人は偶然にも2階に住む同じ部屋の住人だった。
日も暮れてやることが無くなった私は1人部屋でDVDプレーヤーで映画を見ていた。
すると廊下から人がスリッパを履いて歩くような音が聞こえる。
誰だろうとおもったが映画が佳境を迎えていたので気にせず集中していた。
映画を見終わって、一息した時、ふと考えると先程の足音はおかしいと気づく。
なぜなら私はイヤホンをしており結構な大音量で映画を見ていたからだ。
不思議に思いつつ、気のせいだろうと思い携帯をいじっていた。
すると、また足音が聞こえた。
今度こそハッキリと聞こえた。
怖い気持ちはあったが、もしかしたら2階の住人が来たのかと思い、意を決してドアを開けた。
誰も居ない。
私は怖くなり、布団を頭まで被って何とか寝ようとした。
イヤホンをして音楽を聴きながら怖さに耐えていると、いつの間にか寝てしまった。
その夜私は人生で初めての金縛りにあった。
翌日、1人で寝るのが恐ろしくなった私は
2階の住人の部屋に転がり込んだ。
幸いなことに、住人は快く引き受けてくれ、みんなで夜まで語り明かした。
私は前日のことは何かの間違いだろうと思い、気にしないようにしようと思った。
さらに翌朝。
目が覚めた私は自分の部屋に戻った。
そして歯を磨こうと各階にある共有の洗面台に向かった。
そこで同じ4階に住む友人と出会った。
話を聞くと、前日に寮に戻ってきたらしい。
2階の住人の部屋に入り浸っていた私は、1度も自室に戻らなかったため、友人が帰寮していたことに気づいてなかった。
その事を友人に伝えると、不思議そうな顔をして友人が一言言った。
「じゃああの足音は誰?」
余談ではあるが、使われてない5階で数十年前飛び降り自殺した生徒がいたとかいないとか。
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