
長編
顔の石
匿名 2020年10月8日
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例えば河原に落ちている石
例えば木の模様
例えば何かしらについたシミ…
顔に見えたりした事は無いだろうか
それを見かけて冷やついた経験は誰にでも少なからずあるんじゃ無いだろうか
ともすればそれを見かけたらそこにいてはいけないよ、其れを持ち帰ってはいけないよと言われた人もいるんじゃ無いだろうか
ちょっと思い出しながら、いや、思い出さずとも今も続いている“其れ“についての私の体験を書いてみたい。
〜
母が大声を出したんだ
『そんな石捨ててきなさい!』
最初は顔の模様で面白いと思った
見返すとそれは綺麗な石に見えた
隠してたその石はどんどん綺麗になった
事があってから石は透明になった
石は私の願いを叶えてくれていたように思う
だけど間違っていた
私は多分間違っている
まず話したいのは私は霊感がまったくといって良いほどなかったと思う
”なかったと思う”と書いたのはその石を拾ってから霊障と言うのかな?そういうものが起こり始めた事と、当時小学校4年生だったのでそれまであっても気付いていなかったからとさせてください。
(ここでは霊障については書きません、続いてる事実だけ書きます)
〜
そう小学校4年、楽しかったから覚えてるなぁ、家族で海にバーベキューに行った時の話。
父が火起こしをしてる間に河原の石で水切りをしたりして火が起きるのを待ってたんだ
平べったい方がよく跳ねる、探したなぁ、大きな岩の下にあるかもなんて思ってひっくり返したらフナ虫がいっぱい出てきたり
そんな折面白い石があったんだよね
ナスみたいな楕円でさ、顔っぽく見える模様があるの。んー教科書に載ってる小野小町みたいなイメージのね、そんな石を見つけて
アホな小学生って特別なもん見つけたらすぐポッケにしまうじゃない。私も例外に漏れずポッケにしまったのですよ^^
でポッケの石は宝物にしようと、でも綺麗好きな両親は持って帰るの許さないだろなぁと思ってポッケに石を隠しながらバーベキュー、アレはホントに楽しかったなぁ。
楽しい気持ちが最高潮の時に片付けとか帰り支度とか始まっちゃって、帰りたく無いからちょっとわがまま言うも車に乗せられブースカ言いながら結局寝落ちの帰路。
家に着いておこされる、むにゃむにゃな私、でも私は実は宝物をポッケに入れてきたんだ^^的な優越感がちょっとある私もいたりしたりして。
帰って石を引き出しに隠してお風呂に入って体力の限界><で就寝。
はしゃぎすぎたのか翌日高熱、医者に連れて行ってもらうも風邪とも判断されずなんか他の病院への紹介状と解熱剤だけもらって帰宅。この辺は後から聞いて書いてるから曖昧なんだけどね、何せ記憶がないから。
紹介状にあった大きな病院に行って入院したのは覚えてる、病名は不明熱って言われたのも。そんな病気あるのも初めて知った。
そもそも不明ってついてる時点で病気なのかって感じですよね今にして思えば。
入院を終えて自宅療養
あ!そういえばあの石は!
引き出しにあった、良かった捨てられてないってのが第一印象。
心なしか石はちょっと艶々になっていた気がした。まぁ宝物だから当時はそれで解決
一ヶ月後くらいだっけなよくわからない知らないバーさんに拝まれた。小学生の自分はなんかちょっと悦に入った。
その年の年越しに家族で初詣に行こうとするも高熱
(余談だけどその後毎年初詣の時は高熱)
年が明けて熱は引くも悲しい事が多く起こるようになる
小学校5年生になって父方の祖母と祖父が他界して初めて葬式を経験した
小学校6年生になって母方の祖母が他界、程なくして祖父も他界するのだけど、間際におじいちゃんは私にお前は大丈夫、ただ人を大事にしなさいと言った。人を大事にすればいつか解決すると言われたような気がするがよくわからなかった。
中学校1年生でいとこの1人と生まれたばかりの弟が他界した。
この頃から変な夢を見るようになった。
中学校2年生になったところで自分の忌引きが多い事に気がついた
気がついた原因は友人の休み多くて大変だねって言葉だった、一週間後その友人が体操で顎を骨折した。
次は担任にズル休みかと疑われた、その担任は舌癌?なんかベロの癌になった。
中学校3年生になって母が他界した。
それも癌だったスキルス胃癌っていうやつだった。
母がああなってしまったので引っ越すことになって荷物整理をした
石を見つけた
石が綺麗になってた
なんとなく笑ってる表情にも
いやそんな気がしただけかもしれないが
人の顔の模様が見えた石だったのが、綺麗な顔が描かれた研磨された石に変わったように見えた感じ
その辺りから身内がいなくなる以外にもう一つ異常が起き始めた
とにかく、なんと言うか運が良きなりすぎた。
くじを引けば一等。好きになった人から急に言い寄ってこられたり。
テストの山が当たりすぎたり、まぁ中学生なんてこんなもんで運が良くなったと思ったんだろうなぁ。
お金の話もあるけどそこは伏せよう。
高校生になっていとこのお姉ちゃんがちょっといろいろあって半身が動かなくなった
その直後に父の働いてる会社の社長が他界して父が代表となった。
高校を卒業する頃の冬に父が癌ではないけど病気で死んだ。バタバタして整理に時間がかかったので後からになったけど父の買った年始の幸運の女神くじ?だっけな宝くじが当たっていた。
父も居なくなって引っ越そうと思ってあの石を見つけた、透明で綺麗になっていた。顔は見えなくなっていた
友人に見せたが透明でもなければ、綺麗でもない、笑ってる人の顔は見えて不気味と言われて不思議な気持ちにはなった。
一応お寺さんにも相談したが霊とかそういう類いのものではないからそうそうに出て行ってくれと言われた。ずっといられるとそれこそ“負けてしまう”みたいな事も言われた。
数年経って今に至るのだが
ちょっと幸運の連続すぎるが身の回りで人が過言でなく死んでいるように思う。
話は少し戻るが中1から見始めた夢
私が誰かに殺してもらった人の肉を食べてる夢なのだ。
これが石に因果があるかはわからないが、今、二つ夢を見る。
結婚した嫁を私が食べてる夢と
死んだ母が大声で「そんな石早く捨ててきなさい」と言っている夢
明日の自分の決断がわからない
何が正しいのかわからない。ホントがなんなのかわからない
幸運はいらない、この夢と現実から逃げたい。
どうすればいいですか?
この怖い話はどうでしたか?
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