
友人から聞いた話。
その友人は、隣町のフィットネスセンターに通っていて、特にジムのサウナを気に入っていた。冬の夜、仕事の後にいつも通りそのフィットネスセンターを訪れ、サウナに入った。サウナ室にはすでに数人の客がいた。
彼は、先に入っている客が全員出るまで出ないというルールを自分に課していた。
先に入っている人たちは、しばらくしてから次々に出て行ったが、一人だけ、マットの端に座っている女性が動かない。長い黒髪の彼女で、目を閉じて静かに座り込んでいた。
友人は、だんだんと我慢できなくなり、悔しさを感じながらもサウナを出ることにした。
その後、涼しいロビーで少し休んだ後、再びサウナに入ると、彼女がまだいた。途中で出ることなく、再び入ったのか?いや、出たのを見た覚えはない。フィットネスセンターは小さく、出入りの様子はすぐにわかるはずだ。
友人は不審に思い、その女性に声をかけてみたが、返事はない。寝ているのだろうか?彼は軽く肩を叩いた。すると、彼女の体が崩れ、その場に倒れ込んだ。
驚いた友人はすぐにスタッフを呼び、救急車を手配したが、彼女はすでに息を引き取っていた。警察が来て、友人は長い取り調べを受けた。
ここまでは普通の事故のように思えたが、奇妙な点が一つあった。なんと、彼女の遺体は死後1週間が経過していたというのだ。
最初は、他の場所から運ばれてきたのかと疑われたが、監視カメラには彼女の姿が映っていた。ジムの常連客たちも、ここ数日彼女を見かけており、サウナの一番端で静かに座っていたと証言した。
しかし、スタッフによると、サウナは定期的に清掃が行われていて、その際には全員が外に出されるとのこと。座ったままの客を放置することはありえないと言った。
あの女性は、死にゆく中で動いていたのだろうか?まるで、誰かを待っていたように。彼はたまらず、背筋が凍る思いを抱いた。彼女の正体が何であれ、永遠にサウナに留まることになったのかもしれない。彼は心のどこかで、その女性がまた現れるのではないかと恐れを抱いていた。
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