
短編
見てしまった
匿名 2日前
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叔父から聞いた話をそのまま書きます。
もう何十年も前、まだ私が学生だった頃の話です。
その日、たしか私は数学の授業を受けていました。
特別に得意でも苦手でもなかったので退屈でした。
そういったとき、私はよく窓の外を眺めます。
その日も窓の外を見ていました。
グラウンドが見えるわけでもなく、綺麗な景色が見えるわけでもなく。畑や林、灰色の空ばかりの味気ない景色でした。(数学の授業よりましだったんです。)
しかし、その日は小さな山の中腹にある送電鉄塔に人影がありました。どうせ点検員だろうと見切りをつけてはいましたが、普段見ないことには変わりないので人影を目で追いました。
次に瞬きをした瞬間、落ちたんです。
人影が落ちていきました。
ぶわっと脂汗が出て、鳩尾が冷えました。
慌ててシャープペンを握り、数学の授業に戻りました。
それから4.5日後、男性の飛び降り自殺があったとニュースや新聞至る所で聞きました。
あの送電鉄塔から飛び降りたそうです。
幽霊を見たわけでも、死体を見たわけでもありませんが本当の話です。
人が死ぬ瞬間を見てしまいました。
私が人生で1番恐怖を感じた体験です。
後日談:
- 叔父はもういい歳した大人ですが、親戚で集まるたんびに得意になってこの話をするので本当の話なんでしょう。読みやすいよう添削はしましたが、話をそのまま書きました。
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