
ある冬の夕方、私は山間の小村を訪れた。ここには「カナザワ様」と呼ばれる神体があり、その神社には特別な禁忌が存在するという。村の人々は「カナザワ様」を敬いながらも、近づくことを恐れていた。特に、25歳を越えた者はその姿を見てはいけない、話しかけてはいけない、名前を口にしてはいけないなどの決まりがあった。禁忌を破った者は、呪われ、精神が壊れると言われている。
この村では、実際に過去に禁忌を犯した者がいたと聞く。15歳の少女と20歳の男性が「カナザワ様」を見てしまい、その後、彼らは精神的に異常を来たし、村の奥にある暗い部屋に閉じ込められたという。
「カナザワ様」は今から約80年前、1943年の冬に誕生した。村に住んでいた神崎佳奈さんという女性がその正体で、当時は精神に障害を持つ人々は差別され、偏見の対象とされていた。戦争が激化する中、村人たちは「国に貢献できない者は生きていても無意味」と考え、彼女を排除することを決めた。
村の長である村上は佳奈を誘い、崖の上で「楽しいことが待っている」と言い、仲間たちと共に彼女を拘束しようとした。抵抗した佳奈は力尽くで押さえつけられ、村上の息子である健二が刃物で命を奪った。その後、佳奈を傷つけた者たちや村人たちは次々と狂気に陥り、村は混乱に陥った。やがて、彼女を神として崇める神社が建てられ、彼女が愛した物を供えるようになった。
人の恨みがもたらす影響は恐ろしい。私もこの村での出来事に気を付けなければならないと強く感じた。恐ろしい物語を読んでくれてありがとう。私もこの地の呪いに触れないよう、慎重に行動しなければならない。特に、「カナザワ様」のことを考えるだけでも、何かが背筋を冷やす。何かが、私を見ている気がする。
結末には何が待っているのか、考えるとぞっとする。私も禁忌を犯さないよう、忘れられない冬の夕方となった。
この物語をお読みいただき、ありがとうございました。
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