
長編
1人かくれんぼ
とおむ 3日前
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終わらせようと思った。
インターネットに記載のあった手順で終わらせ、使用したぬいぐるみは中身のお米を出して、乾燥機で乾かし、出した綿を詰め直し、テキトーに糸で縫ったら、姉貴の部屋の元の位置に戻した。
一連の作業が終わると、ホッとして眠気が一気に襲ってきた。時計を見ると朝の6時を回っていた。
自分の部屋のベッドに寝転がるとすぐに眠りについた。
プルルル…プルルル…
すこやかな眠りは、携帯の着信で妨げられた。
母からだった。
携帯の時計を見ると朝の10時過ぎ…
無視しようかとも思ったが、着信が長いことと心配をかけたくないので、しょうがなく出る。
「もしもし。」
最初なんて言ったか分からなかったが、泣いているのは確かだ。
「…お姉ちゃんが、お姉ちゃんが…」
もう何を言っているのか分からない。
「もういい。貸してみろ。」
電話の向こうで父の声がした。
「もしもし。今な、病院にいるんだ。」
「うん。」
「昨日はお姉ちゃんの部屋に泊まったんだがな、朝いつまで経ってもお姉ちゃんが起きてこないから、起こしに行ったんだが、実は目を覚まさないんだ。昨日は元気だったんだが…。今、病院でみてもらっているが、原因が分からないらしい。そういう訳だから、しばらく帰れなくなるかもしれん。大丈夫か?」
「大丈夫だよ…」
それからは何を話したか覚えていない。
実は父の話も途中からはこういう感じだっただろうという想像で書いてある。目を覚まさないというのを聞いてから、もう頭はパニックだった。
思い付く理由は一つしかなかった。
偶然かもしれない…。
いや、間違いない。
頭の中で自分を肯定したり否定したりを繰り返していた。泣きそうなのをなんとかこらえ、あることを思い付いた。
それはBの存在である。
普段から幽霊が見えると言っているBは、少し浮いた存在ということもあり、大学の友人を通じて連絡先を交換したものの、今まで連絡したこともなければ、大学であまり話したこともない。
それどころか、友人とおかしいやつなんて笑っていた。
でも、思い付いたのはBの存在しかない。
意を決してBに連絡する。
「はい。」
Bはすんなり電話に出てくれた。
「同じ大学の◯◯だけど…。」
「うん。登録してたから知ってるよ。どうした?」
「B…」
泣きそうな声で、来てほしい旨を必死に話す。
「分かった。今から行くね。」
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- 誤字多いし読み辛かった本当にあった怖い名無し
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- 途中でやめなかったらどうなっていたのでしょうか?夢
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