
短編
歩き回っている、おっちゃん。
匿名 2日前
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細かい不思議な出来事は、色々あります。
怖くは無いですが。
今から、60年近く前の小学校に上がる前の
話ですが、私の実家は山奥の寒村。今で言う
絶対集落。(今もですが)
当時は親父とじいさんは田んぼ•山仕事(杉、
ヒノキ等の抜き切り•枝打ち•林内掃除•炭焼き
•椎茸のボタ木切り等)、おふくろはその補助
ばあさんは、家の事(牛•鶏の世話)その他
家事全般。
春、秋なんかはよく山菜やら、畑の野菜やら
しょっちゅう、手伝わさせられました。
ある日、ばあさんと沢伝いに山を登って行くと、
かなり良いフキが結構採れ、ばあさんと
『二人の秘密の場所にしておこう』と言う事に
なりました。
山から降りて来て、自分ちの田んぼ迄出て来た
時、その沢の下流部分の向こう側の畑を、持ち主
のおっちゃんが、畑の周りを歩いている。
別段、その時は何とも思わなかったけど、何か
変?と思い、手を引かれながら、ずっと見て
いました。それに気付いたばあさんが、
『どうしたんや?』
「あの◯◯のおっちゃん、さっきから下向いて
ずっと、畑の周り廻っとる」ばあさんそれ見て
直ぐに、
『ありゃ、狐かむじなに、ばかされとる。見んでえぇ、◯◯の家のもんに教えておけばえぇ』
「助けやんで、ええん?」
『ワシらには、なっとも出来ん』
そう言うと、私の手をぎゅっと握り直すと
私を引きずる様に、足早に帰りました。
その後ばあさん、おっちゃんの家に行き
事情を説明説明しに行き、連れて帰って来た
そう。
翌日以降も、そのおっちゃんを見かけたけど、
普通にしてた。
当時、まだ小さかったので、怖いと言うより
ばあさんに握られた手が、めちゃ痛かった
ので、今でも忘れられない。
今、そんなの見たら、全速で逃げます。
この怖い話はどうでしたか?
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