家を持つ人は家でのラップ音を聞いたことがあるだろう。 私も 「ﾊﾞｷｯ」 「ﾄﾞﾝ」 なんて音はしょっちゅう聞いていた。 その中でも1番驚いたのは小学生の時に経験した窓を叩く音だ。 窓の音だと「虫が当たった」「家鳴り」などあるだろう。 だが、この音は 「ｺﾝｺﾝ」 だった。 2回、それも少し時間を置いて鳴り、音の大きさが虫のそれではなかった。音は人間が外から窓を叩く音に酷似していた。 しかし、そこは2階だった。 ベランダも無く、人間が叩く事はまず無理だ。 原因不明の音に心をくすぐられ、窓を開けた。 しかし、そこには美しい夜景が広がるばかり。 結局、原因はわからないまま完全に忘れ去られた記憶となっていた。 この家は土地柄から怪奇現象が多く、 2階は特に足音が聞こえたりしていた。 だから、この窓の音も外からでは無く 内側から叩いていたのではないか。 そうなると、自分は霊と顔を見合わせていることになるのが非常に怖いのだが...