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バス停
短編

バス停

匿名 2015年1月12日
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ある夜。仕事を終えたSさんは、自宅へ向かう大通りを歩いていた。その道は若干遠回りだが、時間も時間だし、敢えてその道を選んだ。その日は、なかなか仕事が終わらず、会社を出た時にはもう、かなり遅い時間になっていた。さすがに歩いている人は誰も居ない。 でも、そんなこと気にするゆとりもないほど、Sさんは疲れていた。 頭にあったのは、ただ、自宅の柔らかいふとんで、ぐっすり眠ることだけだった。 しかし、一つだけ徹底したのは大通りを通ること。何故なら、Sさんの自宅へ帰る 近道には街灯もほとん無く、昼間でもどこか湿気を帯びた、暗い雰囲気を漂わせていた。 そこで、暗闇が苦手なSさんは、遅くなればなるほど、明るい道を選んで、大通りを使った。 大通りには、2駅分のバス停があったが、さすがに、その時間は運行していない。 それでもやはり、この遅い時間、Sさんはなんとも表しがたい緊張感の中、足は自然に速まる。 けれども、そんなSさんの気持ちをふみにじるような、事は起きた! 自宅の最寄りのバス停に近づいた時、 クラクションを鳴らしながら、向こうから、自動車がやって来るようだ、Sさんは、疲れていたせいか、瞬間には何も感じ無かったが、バス停にSさんが差し掛かった時、それも停車した。 中には、女性や男性、若い人からお年寄りまで、とても混んだバスだった。 「ああ、深夜バスか」 Sさんは、バスの横を通り過ぎようとして、もう一度中を見てしまった、何かおかしい、全員が同じ向きに、こちら側を見ながら、青白い顔で立っていた。 バスは停車しているのに、乗る人も降りる人も居ない、いや、Sさんが乗り込むことをまるで待っているみたいだ。 Sさんは、恐怖を感じて、一目散に駆け出し、疲れていることも忘れ、振り返ることもせずに、家に飛び込んだ。 家に着いて、飛び込んだ時、耳元でまたあの奇妙なクラクションが鳴った気がした。 ドアを閉める際に、 「コンドは、逃ガサナイから……。」 風が耳を通り抜けるように、冷たい空気から聞こえた気がした。 Sさんは知らなかった、大通りにも恐怖があることを。 明るさに騙されないデ、そして深夜バス詐欺に引っ掛からないで。

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