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中編

元カノ

匿名 2018年6月10日
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21歳の頃の話。 当時は、仕事が終われば繁華街へ赴き朝まで呑むなんて事をやっていた。 決まった店はなくて、新規開拓する事も楽しみであった。そんな時、やたらと俺ばかりと絡もうと頑張るホステスがいた。客商売とは思えない位に強引に俺ばかりで、その場がフリーズしたくらいで、申し訳ないが、俺達のボックスからは退場して頂いた。 退場させる前に、当時普及し始めた携帯電話をテーブルに置いていたのだが、「見せて」と言われたので、何も考えずに手渡した。 まぁ、察しの良い人ならわかるだろうが、当時の携帯は、Fと0を押すと電話番号が出る。 ラストまで店に居て、店をハネてから少しすると着信があった。知らない女だ。 何度名前を聞いても、「わたし」しか言わない。面倒だから切っても何度でもかかって来る。 最後には名乗って来たが、さっきの店の女だ。 流れとしては、まぁ、ありがちなパターンで、気がついたら付き合ってた。 かなり嫉妬深い女で、キスマークは着けるなと言っても着けるし、車にはわざとイヤリングを落としたりと、結構な小技を使ってきた。一向に構わないのだが、少し気持ち悪いとは思っていた。 そんな感じでしばらしてから、同棲したいと言い出した。なので、部屋を探さなきゃねーなんて話しをしたら、一緒に聴きたい曲があると言い出しCDを出してきた。 ドリカムの「i think you do」 まぁ、まともに聞いてはいなかった。 嫉妬深い女だけに、俺に他の女がいると思っていたのだろう。 その後、彼女とは連絡が取れなくなった。 嫌われたか、他に誰かが出来たのだろうくらいしか思わなかったのだが、意外な事から連絡が取れなくなった事実を知ることになる。 当時乗っていた車を売ったのだが、その車は新車で友達の姉が買い、その後に妹が少し乗っていた。それを譲り受けたのだが、記録簿は丁寧に住所まで書いていたので、売却後のオーナーから連絡があった。 「あの車で人を轢きませんでしたか?」 あまりに唐突で最初は何を言っているのか理解が出来なかった。もちろん轢くどころか、事故すらしてない。 その事を伝えると、オーナーは語ってくれた。 助手席に女の霊が座っていると。最初は、「へー」っと思っていたが、もしやと思い、オーナーと会う事にした。 後日、適当な女の写真を数枚持ってオーナーと会うのだが、どうやら、いきなり連絡の取れなくなった彼女らしい。オーナーには礼を言い、彼女の姉の職場に行った。 彼女は双子で、親も姉も紹介されていた。いきなり連絡が取れなくなった手前、姉の職場にも未練たっぷりな男と思われるのも嫌だったが、予感が思い過ごしであって欲しい故に躊躇う事なく足が向いた。 姉と会う事が出来たのだが、「元気で暮らしている」と教えてくれた。そして、まさかの姉が今度は誘ってきた。 「ホテルに行こう」「抱いて」そんなワードばかりの会話だが、生憎だが、元とは言え、キチンと別れてない上に、姉とどうにかなれる神経は持ち合わせてない。 「いい加減にしてくれ!俺はまだ〇〇の彼氏だ!」っと言ったところで姉が泣きだした。 内心、そんなに酷いことを言ったかなって思ってたら、しばらく泣いた姉が語ってくれた。 実は彼女が自殺していた事。 遺書には、俺が他に女が居ると思うと辛いから、同棲の話しを受けてくれて幸せな気分のうちに死にたいと言うような事が書かれていた事。 正直、全く意味がわからない。人って、そんなので死ねるのか?って、姉の言ってる事を疑った。 で、姉が俺を誘ったのは、俺が女にだらしなく、誘いにホイホイ乗るような男なら、ホテルで俺を殺すつもりであったらしいが、最後のまだ俺は〇〇の彼氏だって言葉で、そう言う人物ではないと感じ、事の全てを語ってくれたようだ。 信用されてない上に勝手に死なれた俺も正直言って、死にたくなった。姉も妹が死んでからは、死にたい毎日のようだった。 お互いの目的は一致した。 一緒に死のうって話しになったのだが、山に差し掛かる林道で車が突然動かなくなった。何度キーを回してもピクリともしない。何の前触れもなく本当に突然だ。 俺たちは、今まさに死のうとしてる異常なテンションだったのだが、まさに、死ぬ事を邪魔する車の故障に正気を戻し、2人で朝まで思いっきり泣いた。 以来、死ぬような事故に遭ってもかすり傷も負わなかったり、困っていたら何故か助けがあったりするようになった。 急に動かなくなった車の故障原因はバッテリーの亀裂からの液の漏れらしいです。ちなみにバッテリーは車を買ったときに新品で買って半年くらいでしたが…。 人は人の心はわからない。だから伝える事が大事なのだ。 そんな事を感じさせる体験だった。また、トラウマでもある。

後日談:

  • 実際にはまだまだ修羅場もあったし、大変だったけど、事実を曲げないようにまとめたので、大体こんな感じです。

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