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ついてきた
長編

ついてきた

匿名 2017年1月3日
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前にボンベの運送をやってた時の話です。 当時自分は酸素ボンベの配送をしており、毎日決められたルートで決められた建物にボンベを届けたり回収したりする仕事です。 その自分が担当していたルートには病院も含まれてまして、運が悪いと専用の白衣に着替えさせられ、手術中の手術室に届き入れる事もありました。 自分が怖い思いをした日も運悪く手術の最中にボンベを届け入れた日でした。 その日も予定のルート通り納品を済ませてまわっており、件の病院にボンベを納めに行った際です。 そこの病院にボンベを納品する際は1階の貯蔵庫に運搬するか地下にある手術室エリア内の貯蔵庫(恐らく手術中に使用するボンベ専用の貯蔵庫)のどちらに搬入するか指示されます。そして、その日は手術室エリア側への納品を指示されました。 上に書いたように一度白衣に着替えボンベと台車に殺菌用のスプレーを掛け地下の手術エリアへと入りました。目指すは通路の突き当たりにある貯蔵庫です。貯蔵庫まで続く一本道の廊下の両脇にはそれぞれ手術室が3つずつ並んでおり「手術中」のランプがいくつか点灯している部屋もあり、「今この壁一枚向こうで生死を彷徨ってる人がいるかも知れないのか」と複雑な気持ちで作業にあたりました。 丁度ボンベを運び終え、台車を転がしてまた来た道を折り返しているところで目の前の手術室の扉が開き中から布を被せられた人が乗った台車が運び出されてきました。 台車に乗っていたのは黒い長い髪が顔にかける布からはみ出てたので女性でしょうかね、あと周りの人の雰囲気で何となく乗ってるのは仏さんだろうなと思い「嫌なもん見ちゃったなぁ」とか考えながら台車等大きめの荷物を搬入できるエレベーターが1ヶ所しか無いのでその台車の少し後ろを距離を開けて同じ方向に歩いて行きました。 その後はとりあえず何事もなく納入を済ませた事を事務に伝え、残りの物件にも荷物を届け問題なく会社まで戻れましたね。その何かあったと言うのがその日の夜になります。 うちの会社は取引先に病院が多いので深夜の緊急連絡にも対応できるよう毎日2人一組で夜中の事務所番をする事になっています。 そしてその日が丁度その事務所番の日で、日勤の終わった後に休憩して夜中の9時から朝7時までの事務所番に備えました。 まぁ事務所番と言っても緊急連絡さえ無ければ簡単なもので、基本的に当直室扱いの座敷部屋で適当にTV観てたり当番は毎回2人居るので時間を決めて交互に交代しながら寝ていたり、人によってはTVゲームなんか持ち込んでやってる人も居るくらい何もやる事がありません。 自分の場合は普段から寝ていたい人間なのでその日も決めた時間まで寝ていました。そして寝ていたら夢を見たんですね。その夢っていうのが丁度その今いる座敷部屋の中で事務所番をしているたった今やっている事と全く同じ内容の夢でしたね。 でも、座敷部屋を出入りする扉の脇に幅の狭い扉と同じ高さの磨りガラスが嵌め込まれているんですが、その磨りガラスの向こうに人影が見えるんですね。 ガラスの向こうは電気を点けて無いのにあり得ないくらいクッキリとシルエットが見えるんですよ。ジッと見つめていたら徐々に顔の輪郭までハッキリして来て「怖い怖い怖い」と思ってたらフッと目が覚めたんですね。「夢だったのかぁ〜」と安堵しつつも磨りガラスを恐る恐る確認しても結局何もありません。 寝てる時にかなりうなされていたらしく、その時代わりに起きてた同僚が具合悪いのか?と心配してくれたので事情を説明し「昼間にそんなモン見ちゃったらしゃーないなー」程度の笑い話をし、今度は同僚が交代で眠りに入ります。 流石にあんな夢を見た後だと出入り口の磨りガラスを視界に入れる勇気なんか無くひたすら適当な漫画なんかを読みつつ時間が過ぎるのを待ってました。 そしたらまだ寝始めて1時間経つか経たないかと言うところで同僚が目覚め磨りガラスの方を凝視しています。まさかと思い声を掛けようとした矢先に同僚の口から 「なぁ、さっき言ってた人影って女だよな?」 思ってた通りの夢を同僚も観ていた様で特徴の長い髪の事も聞いたら一致しており、「全く同じ内容の夢を見るなんてあり得るのか?」と話をしていたらどうやら全く同じ内容の夢では無かったみたいで 「女が磨りガラス越しに部屋の中をジッと見つめてて、その後ドアを開けようとしてたんだよ。ドアノブをガチャガチャ回しててな、そこで俺は目が覚めたんだ。」 それを聞いてお互い「次寝たら多分部屋の中に入ってくるよな」という話になり、その結果、起きてる間はお互い何も無かったよな?という事で2人で寝ずに朝を迎える羽目に。幸い本当に夢の中以外では何も無く無事に朝を迎える事が出来ました。 その後は朝一番で出社して来た事務の女の子が開口一番「えっ何か消毒薬みたいな臭いしません?」正直さっさとその日は帰りたかったので「そうかな?」なんて適当に誤魔化し帰宅。 その後は2年くらい勤めて転職したが何かあったのはその日限りでしたね。その日の事を忘れてた頃に事務所で女の幽霊を見たって話が一時期あったのでもしかしたらまだ事務所には居るのかも知れませんね。 今となっては関係無い話ですが、大して怖くも無い長文駄文失礼いたしました。

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