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長編

姦姦蛇螺(かんかんだら)

匿名 2022年4月21日
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ずここでは見やすいように『葵』って書くわ。 だだっ広い座敷に案内され、わけもわからんまま、ものものしい雰囲気で話が始まった。 伯父「息子さんは今安静にさせてますわ。この子らが一緒にいた子ですか?」 B母「はい。この三人であの場所へ行ったようなんです」 伯父「そうですか。君ら、わしらに話してもらえるか?どこに行った、何をした、何を見た、出来るだけ詳しくな」 突然話を振られて戸惑ったが、オレとAは何とか詳しくその夜の出来事をおっさん達に話した。 ところが、楊枝のくだりで「コラ、今何つった?」と、いきなりドスの効いた声で言われ、オレ達はますます状況が飲み込めず混乱してしまった。 A「は、はい?」 伯父「おめぇら、まさかあれを動かしたんじゃねえだろうな!?」 身を乗り出し、今にも掴み掛かってきそうな勢いで怒鳴られた。すると葵がそれを制止し、蚊の泣くようなか細い声で話しだした。 葵「箱の中央…小さな棒のようなものが、ある形を表すように置かれていたはずです。それに触れましたか?触れた事によって、少しでも形を変えてしまいましたか?」 オレ「はぁあの、動かしてしまいました。形もずれちゃってたと思います」 葵「形を変えてしまったのはどなたか、覚えてらっしゃいますか?触ったかどうかではありません。形を変えたかどうかです」 オレとAは顔を見合わせ、Bだと告げた。 すると、おっさんは身を引いてため息をつき、Bのお母さんに言った。 伯父「お母さん、残念ですがね、息子さんはもうどうにもならんでしょう。わしは詳しく聞いてなかったが、あの症状なら他の原因も考えられる。まさかあれを動かしてたとは思わなかったんでね」 B母「そんな…」 それ以上の言葉もあったんだろうが、Bのお母さんは言葉を飲み込んだような感じで、しばらく俯いてた。 口には出せなかったが、オレ達も同じ気持ちだった。 Bはもうどうにもならんってどういう意味だ?一体何の話をしてんだ? そう問いたくても、声に出来なかった。 オレ達三人の様子を見て、おっさんはため息混じりに話しだした。ここでようやく、オレ達が見たものに関する話がされた。 俗称は『生離蛇螺』/『生離唾螺』 古くは『姦姦蛇螺』/『姦姦唾螺』 なりじゃら、なりだら、かんかんじゃら、かんかんだらなど、知っている人の年代や家柄によって、呼び方はいろいろあるらしい。 現在では、一番多い呼び方は単に『だら』。おっさ

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