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川の彼方の話
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川の彼方の話

13時間前
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雪がちらつく冬の夕暮れ、若者たちはK市の外れにあるL湖で釣りを楽しんでいた。湖は静かで、氷が張り始めた水面はまるで鏡のように周囲の木々を映し出していた。友人の一人が、湖の深いところに沈んだ小舟の話を持ち出した。

「お前ら、あの小舟のところで泳いだらどうなると思う?」と、冗談交じりに言った。

その言葉を聞いた他の仲間たちは笑いながら、「お化けでも出るんじゃない?」と返したが、ひとりだけ真顔で聞いていた。彼は以前、湖で行方不明になった人の話を知っていたからだ。

「でも、実際にあの小舟の近くで泳いだら、底に何かいるかもしれないぞ」と彼は続けた。仲間たちはその話を軽く流し、釣りを続けることにした。

しかし、日が沈むにつれて、何か不気味なものを感じ始めた。湖の水面が微妙に揺れ、時折、底から冷たい水流が上がってくるような感覚があった。友人たちが笑っている中、彼はその違和感を抱えたまま、ただ釣り糸を垂らしていた。

その後、ひとりの友人がふと気になったように「ちょっと泳いでみよう!」と叫んだ。彼は止めたが、仲間たちは笑いながら彼を押し出した。彼が水に入ると、最初は楽しそうに笑っていたが、次第に表情が変わった。水中で何かに絡まったかのように、彼の手が大きな影に引き寄せられていく。

「助けて!」と叫ぶ声が湖に響いたが、仲間たちはその声を冗談だと思い、笑っていた。彼が水中で消えていく様子を見て、彼らもさすがに焦り始めた。しかし、その時、湖の底からは冷たい腕が彼を引き込むのを目撃した者もいた。

結局、彼は見つからなかった。数日後、湖の水が引いたとき、沈んだ小舟が姿を現した。その近くには、彼が最後に持っていた釣り竿が静かに佇んでいたという。友人たちは、その後も彼を探し続けたが、彼の姿は二度と見つからなかった。彼が最後に見たであろう、湖の底での恐怖を想像しながら。彼らは今でも、あの湖に近づくことができない。

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