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短編

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カナ 2017年8月7日
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私は、よく女の子の友達とドライブに行きます。 私が運転して、他の人達は助手席か後部座席です。 ですがこの日は、一人の女の子と二人きりでドライブをしていました。 その人はKといいます。 Kは、その時まで静かに乗っていたのに、突然しゃべり出しました。 「怖い話、しよっか?」 Kはいわゆる“視える人”です。なのでそういう話をよく知っていますし、よく話しています。 Kが言って、私は「嫌だ」と即答しました。私はあまり驚かないほうですが、万が一驚かされて、運転をミスったら大変な事になりそうだからです。それに道、暗いし……。 「あのね、ドライブ中の話なの」 Kは、私が嫌だと言ったにもかかわらず、語り始めました。 しかもその話の選択。今する話かよ。 「友達から聞いた話でね、今みたいに男の子一人、女の子一人でドライブしてたの」 彼女の話に早くもびびっているのか、足がびくっと震えました。 「そうしたらね、女の子が、今まで静かにしてたのに、急におしゃべりしだしたの。ぺらぺら、ぺらぺら。止められても、ぺらぺら、ぺらぺら」 頬を冷たい汗が流れていきました。 また、足がびくっと震えます。 「おしゃべりは全然止まらない。いつまで経ってもぺらぺら、ぺらぺら」 Kは楽しそうです。 「何分か経ったらね、女の子は急におしゃべりをやめて、ぽつっと言ったの」 Kの語る声が冷たくなり、私の汗も更に冷えました。 「『さっきしゃべるのをやめなかったのは、あなたの足元に幽霊がいて、目を合わせたら大変だって、思ったからなんだ。ごめんね』」 Kの声はやっと止まり、するとぽつりと言いました。 「あのね、この話、友達から聞いたっていうのは、嘘なの。私が体験した事」 そうして、何秒経った頃でしょうか。 Kが、にこりと笑いました。 「体験したのは、ついさっき」

後日談:

  • こんばんは、マコトです。 拙作は楽しんでいただけましたか? もしそうなら、とても嬉しいです。

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