
長編
暗い場所に建つ家
えい 3日前
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の間にも息子さんが理由が分からないのですが…仕事を解雇され、日中はほぼ毎日の様にパチンコ屋に入り浸る様になり、Nさん自身も目の病気に掛かり、一家は一年と数ヶ月で、今までの生活が一変したそうです。
その事を知人を通して、Nさん一家と交流があったSさんという女性から相談を受けました。
Sさんの案内で家の外観だけを視察に行き驚きました。良く晴れた日だったにも関わらず、その一画だけが、真っ黒い霧がかかった様に暗いのです。そう…普通の何かの影というよりも闇に近い暗さ…。その道のカーブに当たる場所にその家はありました。
家に近付くにつれ、首から上が圧迫された様に苦しくなり、頭痛が起きました。
助手の子も何処か異変を感じているらしく、具合が悪そうだったので、太陽の光が当たる場所で休むように言いました。
Sさんは何も感じていない様子で、家の敷地に入って行きました。
私もそれに続き敷地に1歩足を踏み入れた瞬間頭に浮かんだ、お爺さんと少し若い多分、娘さんの姿が視えました。
それで、じゅうぶんでした。
Sさんに帰りましょうと声を掛け敷地を出て、助手の待つ所まで出ると、頭痛が嘘の様に治りました。Sさんと近くの喫茶店に入り、詳細を伝えました。
まずあの家で、お2人の方が亡くなっていた事。お爺さんは病気で、娘さんは自殺していた事。
Nさん達は、その事を知っていて引っ越した事。
それを話終えた後、Nさんの奥さんの病気は完治する事は難しいのかも知れないけれど、あの家は出た方が良いと告げその場を後にしました。
あの家で亡くなっていたお爺さんは、病名は分かりませんでしたが、玄関から入って右側の正面の部屋に布団に横になったまま亡くなっていました。
それを発見したのは仕事から帰った娘さん。
家族、親戚間の事は分かりませんが、何か事情があり娘さんはお爺さんを病院に入院させられなかったらしい話をご近所の方から聞きました。
仕事から帰った娘さんは、慌てて救急車を呼んだそうですが、救急隊の方が死亡を確認したそうです。一応、病院に運び死因を調べ、その後の処置を終えるまでの間に、娘さんが各親類に連絡を入れて、葬儀の準備に追われていたそうです。
娘さん自身の気持ちの整理がつかないまま、親類達に陰口を叩かれ、娘さんは徐々に精神を病んで行き、ある日、家の玄関から真正面に当たる鴨居に紐を掛けその生涯を綴じたそうです。
その娘さんなの
後日談:
- 去年、この家を借りた70代のご夫婦がいました。 明るくて良く近所の方々と会話していたそうです。それが、半年を過ぎた辺りから様子がおかしくなった様です。あれ程、ご近所の方々とお喋りしていたのに、挨拶もろくにせず、人目を避ける様な生活をする様になっていったと…。 それから数ヶ月後…旦那さんはお風呂場で湯ぶねに入ったまま、こと切れていて、奥さんは布団の中で亡くなっていたそうです。二人とも病死だったそうですが、ご近所の方はそうは思っていないと言っていたそうです。あの家には、人が住めません。住めば、いずれ……。
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- 私の自宅の近所にも謎の空き家があります。と言っても人が死んだとかのいわくがあるとか、そこだけ暗いとかいうのではなく、決して大きくはないけど洒落た外観で日当たりも良さそうな一戸建て。強いて言えば、車通りの激しい大きな川の土手を兼ねた県道と、そばに広がる田んぼとの境界に立地していて、こんなとこに家を建てるかな?的な場所ではあります。記憶をたどると建ったのはここ20年くらい、建物の造りも最近のものですが、人が住んでいるのを見た記憶はありません。果たして人が住んだことすらないのでは、と思えるように綺麗なんです。ただ勿体ないことに手入れはされておらず、一部の窓ガラスはやっぱ割れ、庭も荒れ放題。マイホームなど夢の私ら一家からしたら、50万円くらいで譲ってもらえないかしらなどと本気で思っているくらいの物件です。でももしかしたら何かいわくがあり、手を出さない方が賢明なのかもしれませんね。今でもたまの散歩でそばを通りますが、見るにつけ勿体ない気持ちになってしまいます。あ
- 私の使う通学路にもそういう家、あります。 何となく通るのを躊躇うような感じの。 今は住んでいる人がいるようですが、今でもその家の側を通ると何となく嫌な感じがするんです。 友達は別の道を使っているようです。しゆか
- 私の使う通学路にもそういう家、あります。 何となく通るのを躊躇うような感じの。 今は住んでいる人がいるようですが、今でもその家の側を通ると何となく嫌な感じがするんです。 友達は別の道を使っているようです。しゆか