
高校に入学した私は、サッカー部のフォワードとして活躍していた。
二年生になった頃、私のポジションは後輩の子に奪われてしまった。確かに彼女は優れた選手ではあったが、自分の花形ポジションを失ったことはとても悔しかった。でも、監督が決めたことだし、仕方ないと自分に言い聞かせていた。
冬の夕方、練習が終わった後のことだった。後輩の彼女の様子が少しおかしいことに気づいた。いつも元気で明るい彼女が、何かを抱え込んでいるようだった。少し心配になり、声をかけてみた。
「どうしたの?元気ないみたいだけど。」
彼女は一瞬驚いたように私を見つめた後、目を逸らした。しばらくして、彼女は小さくため息をつき、言った。
「最近、家に謎のメッセージが届くんだ。中身は…言えないけど、私を悪く言う内容で、すごく辛い。」
彼女の言葉に胸が痛む。サッカーはメンタルも大切なスポーツだと知っている。彼女はその影響でプレーが不調になり、結局、ポジションを奪い返すことができた。
しかし、その後も彼女は元気を取り戻さなかった。悪化していく彼女の姿を見て、私は何か手を打たなければと思い、彼女の家を訪れることにした。
彼女の家に着くと、ドアの隙間からほんのり光が漏れていた。中に入ると、彼女はいつもと変わらずそこにいたが、どこか不安げだった。
「そのメッセージ、誰からなのか分からないの?」
彼女はうつむき、答えなかった。私は彼女の隣に座り、そっと話しかけた。
「私も一緒に考えるから、何でも言ってみて。」
その時、彼女の目が驚いたように大きくなった。彼女が持っていた手紙が、私の目に留まった。そこには、彼女の名前が書かれていたが、送り主の名前はない。不気味な予感がした。
そして、彼女が手紙を開こうとした瞬間、ドアを叩く音がした。私たちは驚いて振り向く。ドアの外には何も見えなかったが、背筋が凍るような感覚が走る。
その後、彼女は学校を休むようになり、私もサッカーに集中できなくなった。悔しさは後輩のせいではなく、無名の敵に向けられたものだった。プレーができる喜びを忘れかけていた私は、彼女のために立ち上がる決意をした。
再び、サッカーのピッチに立つ。私は彼女のために戦うことを決め、彼女の元気を取り戻す手助けをすることが、自分の役目だと思った。しかし、彼女が目を背けたあの手紙の内容が、私をさらに引きずり込むことになるとは、想像もしていなかった。
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