本当にあった怖い話

怖い話の投稿サイト。自由に投稿やコメントができます。

リゾートバイト
長編 emoji_events 殿堂入り

リゾートバイト

しずく 2013年1月5日
怖い 7,494
怖くない 2,724
chat_bubble 151
1,040,886 views
なかった。 そして目の前に広がる深い闇が、また別の恐怖を連れて来たんだ。 目を凝らすが何も見えない。 「いるか?」「大丈夫か?」の掛け声さえ出せない。 ただAはずっと俺の腕を握ってたので、そこにいるのが分かった。 俺はこの時猛烈にBが心配になった。 Bは明らかに何かを見ていた。 暗がりの中で、Bを必死に探すが見えない。 俺は、Aに掴まれた腕を自分の左手に持ち直し、Aを連れてBのいた方へソロソロと歩き出した。 なるべく音を立てないように、そしてAを驚かせないように。 暗すぎて意思の疎通ができないんだ。 誰かがパニックになったら終わりだと思った。 どこにいるか全くわからないので、左手にAの腕を持ったまま、右手を手前に伸ばして左右にゆっくり振りながら進んだ。 すると指先が急に固いものに当たり、心臓がボンっと音を立てた。 手に触れたそれは、手触りから壁だということがわかった。 おかしい、Bのいた方角に歩いてきたのにBがいない。 俺は焦った。さらに壁を折り返してゆっくりと進んだ。だがまた壁に行き着いた。 途方に暮れて泣きそうになった。 「Bどこだ」の一言を何度も飲み込んだ。 どうしていいかわからなくなり、その場に立ち尽くしたままAの腕を強く握った。 すると、今度はAが俺の腕を掴み、ソロソロと歩き出したんだ。 まず、Aは壁際まで行くと、掴んだ俺の腕を壁に触らせた。 そしてそのままゆっくりと壁沿いを移動し、角に着いたら進路を変えてまた壁沿いに歩く。 そうやっていくうちに、前を歩くAがぱたりと止まった。そして、俺の腕をぐいっと引っ張ると、何か暖かいものに触れさせた。 それは、小刻みに震える人の感触だった。 Bを見つけたと思った。 でもすぐ後に、(これは本当にBなのか?)という疑問が芽生えた。 よく考えたらAもそうだ。ずっと近くにいたが、実際俺の腕を掴んでいるのはAなのか? 俺は暗闇のせいで、完全に疑心暗鬼に陥っていた。 俺が無言でいると、Aはまた俺の腕を掴み、ソロソロと歩き出した。 俺はゆっくりとついていった。 すると、ほんの僅かだが、視界に光が見えるようになった。 不思議に思っていると、部屋にある隙間から少しだけ月の明かりが入ってきているのが目に入った。 Aはそこへ俺達を連れて行こう

この怖い話はどうでしたか?

f X LINE

chat_bubble コメント(151件)

  • 怖い話としては面白かった
    匿名
  • 臍の緒どうにかせなあかんやん シンラスに壊してもらうかOPDG
    無い
  • 長かったけどおもしろかった
    松中3年島田
  • 長かったけどおもしろかった
    松中3年島田
  • これを省略しなかったのは偉い。いやほんとにね。
    匿名人間
  • 読み終わった後確認したら44ページあって長すぎィィィィィ!って思った
    名無し
  • なげぇなーこれでもおもろかった
    名無しに変わりましてVIPがお送りします
  • なげぇなーこれでもおもろかった
    名無しに変わりましてVIPがお送りします
  • このサイト初めてでこの話読んだけどおもろい! 多分釣りなんだろうけど、釣りだとしてもおもろい 
    ぽんとこつ
  • このサイト初めてでこの話読んだけどおもろい! 多分釣りなんだろうけど、釣りだとしてもおもろい 
    ぽんとこつ
0/500

お客様の端末情報

IP:::ffff:172.30.0.52

端末:Mozilla/5.0 AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko; compatible; ClaudeBot/1.0; +claudebot@anthropic.com)

※ 不適切な投稿の抑止・対応のために記録される場合があります。

grid_3x3 話題のタグ

search

サクッと読める短編の怖い話 サクッと読める短編の怖い話

読み込み中...
chat_bubble 151