
長編
見知らぬ女性
匿名 3日前
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は何故かそう思ってた。
緊張した異様な空気のなか布団に潜り込みじっと息を潜めていた。しばらくして、部屋の中を歩き回る様な気配がする。
1階には祖母はいるが、高齢の為無理はさせられない。1人で何とかしなくてわ!と、思っても怖い。布団の隙間から覗くと先程の女の人のようで、青白い手を見た。そこで気づいてしまった。入ってきたなら、扉の音がするはず。ソレがしなかった。しかも、足音していない。いくら静かに歩いても、布スレの音くらいするはずがしない。
一気に恐怖が違うものに変わった。動き回る気配が真横でとまる。ヤバイ!と思った瞬間、バチンっと何か弾けるような音がした。その後間もなく「チッ」舌打ちが聞こえて、気配が消えた。しかし、怖くて布団に潜ったまま、気づくと寝ていたのか朝になっていた。
父に昨晩の話をした所、実はあの話をされた時には父も女の人の姿を見ており、話すと怖がらせると黙っていたらしい。祖母にも気を付ける様にと話をしたら、ブレスレット型の数珠を貰った。
それから、丁度一ヶ月位たった頃、父はなにかに怯えはじめた。幻覚だと思っていた。学校から帰るとリビングの扉を必死に押さえ、何かを出さないようにしていた。私には見えず何も居ないことを告げると、怒りだし、中に入って見ろ!と、リビングに入れられる。
やはり何も無い。何も無いじゃん!と、怒るとはっとしたように落ち着いた。似たような事が数回続き、私が帰るとソレは落ち着く様だった。
そしてほどなくして、学校から帰ると父は吐血して倒れていた。救急車を呼んだが、既に亡くなっていた。
葬儀がすみ、落ち着いた頃。夜に息苦しさを覚え目が覚める。目の前には顔の見えぬあの白いワンピース姿の女の人が私の首をしめていた。何か話しているが聞き取れない。何かを探すように言われている様だが、はっきりとはわからず、苦しいのと恐怖で必死に「貴方の望みは私では叶えられません!ごめんなさい!」と心の中で繰り返しました。
バチン。また、何か弾けるような音と共に、首への締め付けがとけ、女の人が消えた。そのまま気を失ったのか、目覚めると朝だった。
それから数ヶ月後、祖母も幻覚を見始め、伯父はぼけてしまったのだと老後施設へ祖母を入れてしまった。
それから数年後、祖母も他界。祖母は老衰だったと思う。ただ、最後まで実在しない病院の先生とやらの息子と、私の見合い話をしていた。
そして
後日談:
- 実話です。身バレ防止で時系列変えてます。矛盾あったらゴメンなさい。見逃して下さい。
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