
短編
夢の女
匿名 2日前
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この話は、今から10年程前に体験した出来事です。
自分は怖かった体験ですが、話だけだと怖くないと思うので期待せず読んで下さい。
普段あまり夢を見てないのか覚えてないのか、記憶に残るものがありません。
ある時、夢を見ました。
どうやら自分は地下世界の様なところにいるみたいです。
辺り1面土の壁で、当然太陽も何もありません。
農民の様な服装の人達がいっぱいいました。
藁で作られような小さい家や木で作られた橋などがあり、何故か針の山や血の池みたいなものもありました。
歩いて探索していると、木の柵がありました。
その時、突然香水の様な凄く良い匂いがしました。
どこから匂いがしているのかと思ったその時、木の柵の隙間から真っ赤な口紅?をした色白の髪の長い女性がこっちを見てニタァ~っと笑っているではありませんか。
あまりに驚き、そこで目が覚めました。
目が覚めて心臓がバクバクしてました。
そして、ふと気付いたのですが夢の中で感じたあの香水の様な良い香りが夢から覚めてもまだ残っているのです。
良い香りではあるものの不気味でした。
それから毎日夢を見るようになりました。
夢なので自分のいる場面は様々です。
会社にいたり知らない家にいたり。
しかし毎日夢の中でどんな場面であろうと、あの香水の様な良い香りがするとどこかしらの隙間から顔だけを覗かせこちらを見てニタァ~っと笑う女性が現れるのです。
夢の中で走り回り逃げたこともありました。
そして目が覚めると必ずあの香りが残っていました。
そんな夢を見続け一週間以上経ったある時、また夢の中であの香りがしました。
さすがに何度も夢の中で体験しているので、またあの女性が現れる!とわかりました。
そして女性が隙間から顔だけを覗かせニタァ~っと笑っているのを見て自分は「誰だお前は!出てくるなよ!」と叫びました。
そこで目が覚めると、不思議な事にあの香りがしません。
それから夢を見てもあの女性が現れることは無くなりました。
あの女性はいったい何だったのか。
あの真っ赤な唇と笑み、そして香水の様な良い香りは今でも忘れられません。
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