
俺は高校生の友達、仮に健二としよう。彼から突然、深夜に自宅で遊ぼうと誘われた。健二の部屋でゲームをしながら、彼が真剣な表情で話し始めた。
「たくや、最近変なことがあったんだ。」
「どうしたの?」
「夜中に音がするんだ。」
健二はゲームのコントローラーを手に持ちながら、目を細めて続けた。「俺の部屋の前で、まるで誰かが歩いているみたいに。」
俺はその話を半信半疑で聞いていた。深夜のマンションでは、隣の住人の足音が聞こえることもあるし、そんなに気にすることないだろうと思った。
しかし、彼は夜遅くに一人でゲームをしていると、明らかに異なる音がすることに気づいたと言う。硬い靴音、そして急ぎ足のような、カツカツという音が聞こえるのだ。それに加えて、音が止まってはまた再開するのだと。
「俺の部屋の前で、一度足音が止まるんだ。その瞬間、心臓が止まるような気がして、じっとしているんだ。そしたらまた歩き出して…」
その時、廊下から本当に不気味な音がしてきた。「コツ、コツ、コツ…」
健二の顔が青ざめ、俺も不安を覚えた。ドアの隙間から目を凝らすと、外に誰かがいる気配がした。健二は急にドアを閉め、震え始めた。
「タクヤ、お前、何か見えるか?」
「いや、何も…」
その瞬間、ドアがノックされる音が響いた。「タクヤ、健二、オカシイ音がする!」
思わず背筋が凍る。誰の声だ?
「おい、開けてくれ、なにかが来る!」
その声は異常に高く、音に抑揚がなかった。俺も健二も、恐怖で動けずにいた。再びノックされる音が響く。「コンコン、タクヤ、開けて!」
汗が背中を流れる。ドアの向こうから聞こえてくる声が、次第に言葉として認識できない音に変わっていく。「タクヤ…タクヤ…」
その時、俺の目の前に何かが現れた。細長い首、無機質な目、そして異様な声。恐怖で胸が締め付けられる。俺は動けないまま、視界が暗くなるのを感じた。意識が遠のいて、最後に聞こえたのは、あの異様な足音とともに、扉の向こうからの叫び声だった。
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