
長編
コピペ 猿夢+
匿名 3日前
chat_bubble 1
16,693 views
ない。
そして皆異様に顔色が悪かった。
「無気味だな」と思いつつ僕はいつの間にか抱えていた鞄からMDプレーヤーを取り出し、お気に入りの曲を聴いた。
と、新幹線が減速し始める。
「おかしいな?京都に着くにはまだ早過ぎる。もしかして、岐阜羽島にも停まるのか?」
僕は駅名を確認しようとヘッドフォンを外したが間に合わず、聴き取る事が出来なかった。
見知らぬ駅で停まる新幹線、突然車内に響く叫び声。
どうやら後ろの方の席で何かあったようだった。
しかし物凄い声だったにもかかわらず、誰1人反応しない。
何があったのか?
しかし僕の視力では後ろまで見えない。
乗り降りする人は誰1人なく、新幹線はまたゆっくりと走り始めた。
5分と経たないうちにまた減速。
次の駅名は聴き取る事が出来た。
『吊るし上げ』
新幹線はまた知らない駅で停まる。
そしてまた、叫び声。
慌てて後ろを振り返ると、初老の女性が吊るし上げられていた。
相変わらず良く見えないが、首に紐が掛けられているのだろう。
首の辺りに手をやってもがいていた。
手足がシートや壁に当たる音がバタンバタンと聞こえる。
僕はやっとこの夢が何であるか分かった。
恐らくこれは『猿夢』だ。
一刻も早く目を覚まさなくてはならない。
しかし僕は自由に目を覚ます事が出来ない人間であるため、
しばらくその夢を見る事になってしまった。
とりあえず今何人が殺されているのか、僕は何番目なのかを知っておきたかった。
僕の乗る5号車の後ろ4分の1程は空席のようだ。
しかし実は既に殺されていて、そこには『猿夢』のように
『活け造り』や『抉り出し』された人が座って(?)いるのかも知れない。
僕が座っているのは前から6番目。
まだまだ順番が来るには早いが、さっさと目覚めなくてはならない。
しかしなかなか目覚める事が出来ない。
その間に、何度も聞こえる叫び声。
と、いつもドリンクやサンドイッチを売り来る車内販売の女性が、
ニコニコしながらカートに内臓を乗せて押していくのが見えた。
「もう駄目だ。早く目覚めろ、目覚めろ、目覚めろ」
順番を確認するのに、僕はまた後ろを振り返った。
すると後ろに座っていた何人かがスッと消え、同じように席もなくなった。
あたりに来ていた。
慌てる僕に、すぐ後ろに座っていたリーマン風の男が言った。
「目覚めたから席が消え
この怖い話はどうでしたか?
chat_bubble コメント(1件)
- インスパイアされててすごい!たりた