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中編

峠道

匿名 3日前
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飲み屋で知り合ったDさんという男性に何か怖い話はないかと尋ねたところ「たぶん、信じてもらえないでしょうが……」と前置きされたうえで語っていただいた。 某市内の大学に通っていた頃の出来事だそうである。 その日、昼から入れていたバイトがシフトの都合でなくなったDさんは、思わぬ休日に気分が高まり、せっかくだから海まで遠出しようと考えた。 「とはいえ一人暮らしの学生という手前、自分の車なんかなくて。かといってレンタカーを借りるのも金銭的に余裕がなかったから……」 車を持っている実家住まいの先輩Tさんを頼ることにしたそうだ。 「彼は気さくな人で、サークルも同じだったからよく飲みに行ったりしてたんですよ」 ラーメンを一杯おごる、という条件付きでTさんから了承をもらうと、二人で海までドライブをすることになった。 行きはDさんがハンドルを握ることになり、用意した流行りのJポップを車内に響かせながら、海に着いたら何をするか二人で和気あいあいと話していた。 しかし車通りの少ない峠道に差し掛かったあたりから、Dさんは首がずしりと重くなるのを感じた。出発してまだ三十分程度しか経っていないので、さすがに運転疲れではないだろうと片手で何度か揉んでみたが、一向にだるさは消えず、むしろ重みは増すばかりだったという。 連日のバイト続きで意外に疲労がたまっていたのかな。 そう不思議に思い、ぐるりと首を回した直後、 「ぐっ」 助手席から喉が潰れたような声があがり、同時に何かがごとりと落ちる音もした。 なんだろうと視線を下に向けると、Tさんの首が床に転がっていて、その目が驚いたように見開かれている。 絶叫し、思わずブレーキをかけた。 車を停めて、Dさんは息を切らしながら再度助手席に顔を向ける。 首無し姿を想像したが、Tさんはいつもと変わらない様子で助手席に座っていた。首に異常は見られない。もちろん床に何かが転がっているわけでもなかった。 幻覚まで見えてしまうなんて、本格的に疲れてるな、俺。 冷や汗をかきつつ、自分に呆れ返った。 気を取り直して車を発進させ、無事峠道を越えて海に着くことができたそうだ。 「ですが、その日からなんです。Tさんの様子があきらかにおかしくなったのは」 まるで人が変わってしまったという。 気さくで明るい性格はどこかへ消え去り、常に無表情を貼りつかせて、ほとんど誰とも接しなくなった。だが唯

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  • お祓い行けよ((((;゚Д゚)))))))
    うんこりん
  • ホントの話なら最後はどうなったんですか?
    ぼんばー50
  • 身体取られないように お祓いしたら?
    イリミナ
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