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中編
峠道
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峠道

2016年10月24日
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飲み屋で知り合ったDさんという男性に何か怖い話はないかと尋ねたところ「たぶん、信じてもらえないでしょうが……」と前置きされたうえで語っていただいた。

某市内の大学に通っていた頃の出来事だそうである。

その日、昼から入れていたバイトがシフトの都合でなくなったDさんは、思わぬ休日に気分が高まり、せっかくだから海まで遠出しようと考えた。

「とはいえ一人暮らしの学生という手前、自分の車なんかなくて。かといってレンタカーを借りるのも金銭的に余裕がなかったから……」

車を持っている実家住まいの先輩Tさんを頼ることにしたそうだ。

「彼は気さくな人で、サークルも同じだったからよく飲みに行ったりしてたんですよ」

ラーメンを一杯おごる、という条件付きでTさんから了承をもらうと、二人で海までドライブをすることになった。

行きはDさんがハンドルを握ることになり、用意した流行りのJポップを車内に響かせながら、海に着いたら何をするか二人で和気あいあいと話していた。

しかし車通りの少ない峠道に差し掛かったあたりから、Dさんは首がずしりと重くなるのを感じた。出発してまだ三十分程度しか経っていないので、さすがに運転疲れではないだろうと片手で何度か揉んでみたが、一向にだるさは消えず、むしろ重みは増すばかりだったという。

連日のバイト続きで意外に疲労がたまっていたのかな。

そう不思議に思い、ぐるりと首を回した直後、

「ぐっ」

助手席から喉が潰れたような声があがり、同時に何かがごとりと落ちる音もした。

なんだろうと視線を下に向けると、Tさんの首が床に転がっていて、その目が驚いたように見開かれている。

絶叫し、思わずブレーキをかけた。

車を停めて、Dさんは息を切らしながら再度助手席に顔を向ける。

首無し姿を想像したが、Tさんはいつもと変わらない様子で助手席に座っていた。首に異常は見られない。もちろん床に何かが転がっているわけでもなかった。

幻覚まで見えてしまうなんて、本格的に疲れてるな、俺。

冷や汗をかきつつ、自分に呆れ返った。

気を取り直して車を発進させ、無事峠道を越えて海に着くことができたそうだ。

「ですが、その日からなんです。Tさんの様子があきらかにおかしくなったのは」

まるで人が変わってしまったという。

気さくで明るい性格はどこかへ消え去り、常に無表情を貼りつかせて、ほとんど誰とも接しなくなった。だが唯一、Dさんにだけは変わらず声をかけてきた。

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はじめまして、よろしくお願いします。

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