中編
タクシー
匿名

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タクシー
匿名
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俺が小学2年生の時にタクシーに乗ったときの話です。
その日は雨でした。俺が習い事に行くためにタクシーを呼んで乗せてもらい、習い事をする場所まで移動しているとき、運転手さんに話しかけられました。
「僕、どこ行くん?」
急だったので少しびっくりして、慌ただしく
「空手」
と言いました。運転手さんは、
「偉いなぁ、一人で行けるんか。」
と言い、バックミラーからニコニコしているのがわかった。運転手さんは60才くらいの人で、いかにも優しそうな人だった。
運転手さんは
「お父さんとかお母さんはついてこーへんの?」
と言った。俺は、
「弟がインフルエンザで看病してる。」
と言った。そしたら
「そうか、大変やなぁ」
と言ってしばらく沈黙が続いた。信号待ちしてると、俺はあることに気づいた。それは助手席に男の人が座っていることだ。男の人は今まで傘もささずにいたのかと思うほどびちょびょだった。俺は、「あれ?今までおったっけ?」と不思議に思ったが運転手さんには言わなかった。そして道場に後5分くらいで着くと言われた時、俺は運転手さんに聞いた。
「助手席の人は誰ですか」
その時は小学2年生。なんとなく聞こうと思って不意に出た言葉がそれだった。すると運転手さんは
「え?助手席?誰もいないよ」
と言った。運転手さんの顔は少しこわばってる顔に見えた。俺はまだ聞く。
「え?助手席に男の人が座っていますよ。」
と言った。運転手さんは
「困ったな」
と小さな声で言い、俺に
「君、見えるの?」
と聞いた。俺は
「うん」
と答えた。すると運転手さんは
「実は...」
と語り出した。
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後日談:
- 読んでいただきありがとうございます。よければコメントお願いします。
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