
俺は、毎週末に車でドライブに出かけていた。
あるとき、隣県の鍾乳洞の洞窟に来た。
ここは奥までがだいぶ長く、分かれ道などは柵があって入れない一本道だった。
道はでこぼこしていて、ところどころ足が水に浸かるところもある。
一本道なので先客とは途中で必ずすれ違うことになっていた。
しばらく進んでいると、前から制服姿の女子高生のような女の子が一人で来た。
こんなところに女子高生が?しかもなんで制服なんだ?
鍾乳洞は制服で入ってくるような場所ではなく、こんなところを女の子が一人で歩くのは何かと心配だった。
女子高生は普通のソックスや革靴を履いていて、水たまりをうまく避けているのか服や靴などは全く濡れているように見えなかった。
俺は女子高生とすれ違うとき「こんにちは」と挨拶したが、女子高生無言で前だけを向いて去っていった。
しばらく歩いていくと、ドライブ仲間の男とすれ違った。
「よお!なんか制服姿の高校生みたいな女の子いたろ!変わった子だよなぁ?」
俺は男に言うと、男は不思議な顔で
「制服姿の女の子?見てねえな。第一こんなところに制服で来るなんて無理だよ。」
俺が下らない冗談でも言っていると思ったのか男は笑っていた。
俺は鍾乳洞を進み、鍾乳洞を出たあともずっと考えていたがやっぱりおかしい。
一本道で長い鍾乳洞の構造や俺が女子高生やその男とすれ違った地点の距離から考えて男が女子高生と途中ですれ違っていないとは考えにくかった。
制服姿の女子高生が鍾乳洞にいれば目立つし気付くだろう。
さらにその女子高生は制服姿で鍾乳洞にいたにも関わらず、服や髪などが全く濡れたり乱れたりしてなかった。
俺が鍾乳洞で見た女子高生は何者なんだろうか。
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