中三の夏にあった話です。 今から24年前の話ですが、同窓会で今でも話題になります。 その当時、私は陸上部の練習で校庭に居ました。その時、陸上のスパイクを教室に忘れたのに気付きました。 取りに戻るのに、自分の3階の教室のベランダを見上げました。そうしたら、同じクラスのAさんが、ニッコリ笑い手を振っていたので、私も手を振り返していたら、同じ陸上部のBから、「お前、誰に手を振ってんの？」って言われて、ベランダを見たら誰も居ませんでした。 その時は「あれ？」位の気持ちで急いで教室にスパイクを取りに走って行きました。 教室前に着いたと同時にAさんが、「ぎゃ～～～」と、絶叫して座り込みました。 Aさんを落ち着かせて、教室に一緒に入り詳しく話を聞きました。 Aさんは吹奏楽部で、3階の音楽室で練習中に、楽譜を教室に忘れたのに気付いて、友人3人を連れて取りに行ったそうです。 その時、私が一人で、学ランを着て教室の窓を開けて頬づえし、校庭を眺めていたそうです。 「T(私の名前)、何やってんの？今は、陸上の練習じゃないの？何サボってんの？」と、声を掛けたそうですが、反応がなく、ただ校庭を眺めて微笑えんでいたそうです。 Aさん達、4人共に私を見たそうです。 「感じ悪！！」と思ったAさん達4人は、私を後に教室を出ようとしたところ、私が廊下を勢い良く駆け込んで来たので、驚き腰を抜かし絶叫したそうです。 私を見たAさん達は、「何でジャージ？今、学ランでそこ居たじゃん。」と、指を指した先を見ると窓だけが開いてて、カーテンが揺れて居ました。恐怖を感じました。 私は逆にAさんが、ベランダから微笑えんで、校庭に向かって手を振っていたことを話しました。その時はまだ、音楽室だったそうです。 これは恐らく、同時にお互いのドッペルゲンガーを見たのでしょうか？ その後、少しの期間、Aさん達4人から恐れられていました。 見た本人達は、私のことが余りにも生々しかったようで、その時の恐怖が数ヶ月は拭いきれなかったようです。 今では思い出話となり、「お互いに自分のドッペルゲンガーに逢わなくて良かったね」と、言い合っています。