
中編
兄の話
バニ 3日前
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私は3人兄弟でこの話は長男の話です。
今から40年以上の前の話になります。
当時私たち一家は土間があるような古い借家を借りて住んでいました。
二階建てで縁側もあり借家としては立派な家だったと思います。
その家の二階には部屋が3つあり二部屋が普通の和室で一つは天井が吹き抜けになった物置部屋でした。
いつも和室で3人兄弟並んで寝ていましたがある日一番上の兄が物置部屋で寝ると言い出しました。
なにか二番目の兄に怖がりだとからかわれて
恐がりではないことを証明するために夜ひとりで物置部屋に寝ることにしたそうです。
なぜ物置部屋に寝るだけで怖がりじゃないと証明できるのかというとその部屋が不気味だからでした。
窓がなく昼間でも暗いうえ天井がないので屋根を支えている梁がまる見えでその上も真っ暗でとても気味が悪かったのを覚えでいます。
当時幼かった私もその部屋に入るのは昼間でも嫌でした。
その夜、長男は予定通り物置部屋に布団をしき寝ることにしました。
次男も末の私も長男が物置部屋に入ったあとすぐに寝てしまいました。
どれくらい時間がたったのかはわからないのですが物置部屋の障子が開く音が聞こえたと思ったら長男が私たちの和室に入ってきたました。そして次男の布団に潜り込みました。
長男は何もいわず布団をかぶって丸くなっていました。
私は何があったのかわからずそのまま寝てしまいました。
朝になって布団をみると長男は既におらず一階に降りているようでした。
下に降りると長男はテーブルのいつもの席で顔を青くして座っていました。
朝食が始まり次男がやっぱり怖くて物置部屋から出てきた、怖がりだと長男をからかい始めると長男は次男を睨んでいいました。
あの物置部屋にはなんかおるわ
そんなに言うならお前、ねてみいや
長男の青ざめた顔でそう言うと凄みに負けて次男は黙ってしまいました。
長男は昨晩自分に起こったことを話しました。
きのう物置部屋に入り早く寝てしまおうと布団に潜り込んだそうですが一向に眠くならずなぜか寒くなってきたそうです。
なんとなく天井の方を見ていると電気を消して真っ暗で見えないはずの梁が見えている事に気がついたそうです。
梁の上に何かいるように見えたそうです。
なんかいる?と思った瞬間にそれは兄めがけて落ちてきました。
真っ暗なのにそれははっきりと見えたそうですそれは寝ている兄の顔の直前で止まったそうです。
兄の目の
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- 「あの家に住んでいなければ違う未来もあったのかも…」私も、そんな考えをしたことがありました。結局はルートは違えど宿命は変わらない結論に行きつきました。いつも深いお話をありがとうございます!もっと書きたいのですが、エラーがでるのでこのあたりにしておきます。さら