
秋の夕暮れ、朽ちかけた山小屋の前に、ひとりの女性ライターが立っていた。彼女の名は天野恵。UFOや超常現象をテーマにした雑誌『月刊オカルト』に所属するフリーライターだ。いつもは不思議な事件を追いかけている彼女だが、今回は地元の猟師からの取材依頼がきっかけだった。
「最近、山でおかしな事件が起きている。獣に襲われたと思っていたが、どうやらそれだけじゃないらしい。」
そう語ったのは、地元の猟師、佐伯。彼は怯えた表情で言った。「被害者の周りには熊の足跡は見当たらず、犬か狼のような異様な足跡があったんだ。」
恵は、その話を聞き興味を持った。狩り宿で何が起こったのかを知りたくなった彼女は、早速現地に向かうことにした。道路を走る彼女の車は、山道を進み、やがてその宿に辿り着いた。宿は薄暗く、まるで何かが隠れているような不気味な雰囲気を漂わせていた。
彼女は宿の中に入る前に、近くのお寺の住職、堀田に出会った。「ここに来るのは危険だ。最近、犬の霊に憑りつかれた人が殺されたという噂がある。」と堀田は忠告した。恵は警戒しながらも、真相を探るために宿の中へと足を踏み入れた。
中は荒れ果て、血の跡がまだ残っていた。彼女は懐中電灯を手に、部屋を探索した。そこで、布に包まれた何かが動くのを見つけた。そこから現れたのは、足のない仔犬だった。彼女はその仔犬を抱き上げ、何が起こったのかを理解しようと試みた。
仔犬は彼女に語りかけてきた。「おじいちゃん、どこにいるの?」その声に困惑した恵は、仔犬を助けようと呪文のような言葉をつぶやいた。すると、青白い光が仔犬を包み、元の姿に戻った。だが、その瞬間、恵は気づいた。仔犬の背後には、憎しみに満ちた影が迫っていたのだ。
その時、山小屋のドアが突然開き、男が現れた。「お前、何者だ!」と叫ぶ男に、恵は冷静に応じた。「私はこの事件を調べに来た。あなたもこの事件に関わっているのではないですか?」
男は驚き、恵を捕まえようとしたが、彼女は瞬時に反応し、男を押し倒した。逃げる男の後ろから、巨大な影が迫ってきた。恵はその影を見て恐怖を感じたが、同時にその正体を理解した。あの仔犬は、憑りつかれた人の化身だったのだ。
恵は急いで逃げ出し、山を駆け下りた。背後では、獣の咆哮が響き渡り、彼女は振り返ることができなかった。逃げる途中、彼女は堀田に出会い、必死に助けを求めた。「宿にいる犬が、獣に食われる前に助けなきゃ!」
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