
長編
私が霊を信じるようになったわけ
ボク 3日前
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若きエネルギーを使い果たした。
冒頭でも書いたが私達は当時、思い出を残す為にアルバム作りしていたので、アルバム用の写真もたくさん撮った。
そして帰り際にK達と連絡先を交換して、その日撮った写真もメールで送っといてあげた。
もうあの夜から今年で10年が経つ。
Tとはあの夜以来会ってないが、Kや数名とは今でも連絡を取り合っていて、たまに食事に行ったりする仲になっている。
そこでは昔話もよくするのだが、もちろんあの夜の話も話題に上がる。
私の嫁や子供は
「ほんまかいなそれ」
と笑っていたが、俺とKは
「いやいや!まじやから!」
とツッコミを入れまくった。
Kいわく、TはK達の地元の同窓会に顔を出したりはしてるみたいで元気にしてると聞いた。
ホラー的な作品ならここでTに何か起こっているのが安定のオチなので、KからTは元気にしてると聞いて安心した。
だがしばらくしてからNが亡くなったと連絡が来た。
死因は腎臓ガンだったらしい。
Kと同様にNとも現在も親交が続いてたので、突然の訃報に頭が真っ白になった。
(なんで?最後に会ったのは1ヶ月前なのに…)
とまだ20代であるNの早すぎる死を受け入れらずにいた時、葬儀でNの奥さんと話す時間があった。
私はNの奥さんにNはいつからガンを患っていたのかを聞いた。
奥さんいわく、会社で行った健康診断の結果が2ヶ月ほど前に届いて、Nはあまり良くない状態だったようで再検査をしに行ったとか。
そこで腎臓ガンが判明して、医者からいきなりレベル4を宣告されたとか。
それまでNは自覚症状など一切なかったので診断結果にかなりへこんでいたらしい。
へこんでいる間にもガンは徐々に進行し、昨日とうとうNは息を引きとった。
幸いというのも失礼だが、N夫妻にまだ子供はいなかった。
しかし、残された奥さんはとても見れたものではなかった。
なので私はせめてNの遺品整理など手伝えることは何でもしようと思った。
そしてある日、Nの家へと向かい遺品整理を手伝っていたら奥さんから一冊のアルバムを渡された。
「これ…旦那が大事にしていたものです。ぜひ見てやってください」
アルバムを手に取り、開けてみると中学の頃からの写真がびっしり貼り付けてあった。
私はNの死後、まだ実感がわいていなかったが、それを見てようやくもうこの世にNはい
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