僕が幼稚園の時の話。 　親戚のお墓参りの後、たまたま遠い親戚も合わせて40人ほど集まったので集合写真を撮ったことがあった。 　かなりの人数だったので、お寺の入口の壇上になっているところで撮ることになり、住職さんとも仲が良かったので一緒に写真に写ることになりました。 　 　その写真は今でも残っていて、僕は相変わらず写真うつりが悪いなと見る度に思います。 　 　長男だったこともあり、最前列の中央に座って写真を撮り、隣に住職さん。各階段に10人ほど並び、4列になって写真を撮った。 　 　その写真を撮ってから、はや十年以上が経ちました。 　最近になって、おばあちゃんとその写真を見た時、急におばあちゃんが言いました。 　「この写真は早う捨てないかん。今日にでもお寺さんに持っていかんと。」 　僕はこの写真が気に入っていたので、当然、理由を聞きました。 　 　 　その理由はこうです。 　 　当時、親戚には年配者の方も多く、もう亡くなっている方もいらっしゃられるのですが、写真を撮ってから十年の間に亡くなられた方が、その集合写真の縦一列に順番に亡くなられており、一番恐ろしいのは次の順番が中央に写真写り悪く座っていた僕自身だったからです。 　たまたまだとはいえ、少し怖かったですがその写真は今もまだ実家の仏間に飾ってあります。そして、僕も元気です。